急増!パン屋の倒産 おにぎりとの“二刀流”も 売れ行きは?
街のパン屋さんがピンチです。倒産が相次ぐなか、救いを求めたのが、「おにぎり」です。 【画像】「パン屋さん」の倒産推移 2023年が最多に
■地元で愛される街のパン屋の「決断」
店の人 「ただいまメープルメロンパン焼き上がりました」 メープルシロップをかけた焼き立てメロンパンに… 個性豊かな惣菜パンも。東京・板橋区にある「KajiPan!(カジパン)」には、17日も多くの人が訪れていました。 常連客 「お姉ちゃんもこの子も離乳食で初めてのパンは『KajiPan!』で、すごく大好き」 1歳の常連さんも… 常連客と1歳の子 「おいしい?」「これおいしいっていう意味です」 おいしいポーズ! 常連客 「10年くらいたちます。オープン当初から通っています。職場がこの近くで、非常においしいので午後から働く活力になっています」 地元で愛される街のパン屋さんですが…店主の梶谷さんはこの春、ある決断をしました。 KajiPan!店主 梶谷幸輝さん 「この先、10年20年続けていけないという判断をして、(オープンして)10年を機に店はやめようかなということで閉店を決めた」 円安などであらゆる原材料費が高騰するなか、定番品は値上げせず耐えてきたといいます。 KajiPan!店主 梶谷幸輝さん 「円安の歯止めがかからない、物価高が進んでいる。私だけでなく消費者の皆さんも負担が増す一方、個人店というのは、資金的にもそうだが体力がなさすぎるので、持ちこたえられない。値上げしても」
■「街のパン屋」倒産が最多37件
昨年度倒産したパン屋は37件と過去最多に。その数は前年度のおよそ2倍です。4分の1ほどは、「物価高」が原因の倒産だといいます。 そんななか、おどろきの“二刀流作戦”に出る老舗パン屋が… 「キングベーク」事業部 前田隆広部長 「パン以外の商品でやったらおもしろいんじゃないかと」 取り入れたのは、パン屋にはあるはずがない「おにぎり」。その売れ行きは?北海道の函館で、創業95年の「キングベーク」。 パン屋の客 「(Q.けっこうたくさん…何個くらい買った?)もう10個くらいは買ったかな」 北海道産の小麦とバターで焼き上げた100種類以上のパンが人気の店ですが、何やら気になる光景が。 ショーケースの中にあるのは、パンではなさそうですが…こちらのお客さんも覗き込んでいます。いったい何を買ったのでしょうか? 客 「お昼に私がたべたいと思って、瞬間的に」 客 「パンを買いに来たんだけど、おにぎりが目に入ったから。おいしそうだし」 客 「きょう(17日)は会社の人に誘われて、おにぎりを買いに来ました」 「(Qおにぎりを買いに?)おにぎりを買いに来ました」 「(Qパン屋に?)そうなんです。おにぎりがあると教えてくれて、ちょっと行ってみようと思ってきました」 パン売り場の片隅にあったのは、なんと、およそ20種類の「おにぎり」コーナー。