北海道知事“不満爆発”「(知事が概要調査に)反対と繰り返し言っているのに一切書いていない!」“核ごみ最終処分場” 調査報告書の原案に苦言
「核のごみ」最終処分場の選定をめぐる調査の報告書原案をめぐり、北海道知事が不満を爆発させました。 高レベル放射性廃棄物・いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐっては、北海道の寿都町と神恵内村で調査の第1段階となる文献調査が行われ、2月13日に原子力発電環境整備機構(NUMO)による報告書の原案が公表されました。 原案には、2つの自治体それぞれで次の調査に進める候補地が示されていて、今後、経産省の作業部会での審議や市民への説明会が行われます。 これまで鈴木 北海道知事は、調査の第2段階・概要調査に進むことに反対しています。 北海道は、全国で唯一となる“核のごみ” の地層処分の研究施設がありますが、施設を受け入れたことで不安の声があがり、“核のごみ”を「受け入れ難い」とした条例が2000年に制定されたことなどが理由です。 15日の会見で改めて反対の立場を明確にした知事ですが、その考えが報告書原案に記載されていないことへの不満を爆発させ、次のように述べました。
「現時点で反対の意見を述べると私は繰り返し申し上げているのですが、それも何にも書いていない」 「(原案の)説明会に参加された方が北海道でどういう議論がなされているかっていうのが分からない」 「(最終処分場建設の)エリアはここが可能ですとだけ説明したら、じゃあ北海道でやればいいじゃないかという話になる」(鈴木 北海道知事) 調査の過程で行われた地域住民との「対話の場」では、住民から多く賛否の声が上がりましたが、知事はそれについても原案に記載されていないと苦言を呈しました。 「地域で対話が行われて2年以上やってきた。それが何も書いてないんじゃ何のために議論してきたんだろうということになる」 「一切書いていないのであれば、基礎的な中立・客観・公正な議論ができなくなる可能性がある」(鈴木 北海道知事) 鈴木知事はこのように述べ、今後記載するよう求めました。 報告書の完成には少なくとも数か月かかる見込みです。
UHB 北海道文化放送
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