収録に参加した左から西村知美、新田和長氏、森田健作、酒井法子＝東京・有楽町

歌手、加山雄三（87）らを担当した音楽プロデューサー、新田和長氏（79）が俳優、森田健作（74）の冠ラジオ番組に出演することが決まり、24日、東京都内で収録に参加した。 加山のほかにオフコース、平原綾香（40）らを手掛けた新田氏は早大在学中の1968年、フォークグループのザ・リガニーズでデビュー。当時はビートルズ系サウンドを取り入れる加山に憧れており、卒業後は加山の所属レコード会社、東芝EMIに入社。直訴して加山の担当になったという。 7分を超える名曲「海　その愛」（1976年）では「ビートルズの『ヘイ・ジュード』の時間より長くしようとして作った」などとスケール感でも勝負したと説明。加山の出身地で茅ケ崎市の海沿いの様子などを歌った「加山雄三通り」（78年）では「入っていた海から出てきたような雰囲気を出すため、鼻声のような声でレコーディングをした」などと工夫したエピソードを披露した。 一方、加山は2020年8月に軽度の小脳出血で入院したが、「私もその約2カ月後に脳出血になりまして…。加山さんからは『そこまで俺のマネをしなくてもいいだろ』と言われました」と苦笑。加山との仕事は「仕事だと思ったことはない」と充実感を表現すると、森田は「気が合う仲間にはなかなか出会えないし、幸せなこと」と感心していた。 新田氏は17日に自著「アーティスト伝説―レコーディングスタジオで出会った天才たち―」（新潮社）を出版。加山に憧れた自身のアーティスト活動も踏まえて、「音楽活動ではものまねも大事。コピーが最大のオリジナリティーに通じる」と力説した。収録の模様は10月6日のFM　NACK5「森田健作　青春もぎたて朝一番！」（日曜前6・30）、同7日のニッポン放送「森田健作　青春の勲章は　くじけない心」（月曜後6・20）で放送される。