「史上最大の為替介入」でも今の円安が止められない理由
最近の為替相場を見ると、もはや1ドル140円台が定着してしまった印象があります。この円安はいつまで続くのでしょうか(写真:kelly marken/PIXTA)
9月22日に開催された日本銀行の金融政策決定会合で、強力な金融緩和継続が決定されたことは円安の流れに拍車をかけた。 ドル円相場は145円台後半に急上昇し、円安に歯止めをかけるため、同日、政府・日銀は24年ぶりのドル売り・円買い介入に踏み切った。 同日の介入規模は明らかにされてない。ただ、9月の為替介入の実績は2兆8382億円となっており、ほぼ同日に集中したと見られている。この金額は大規模介入と言われた1998年4月の1カ月間での介入規模2兆8158億円に匹敵する額を1日でつぎ込んだ計算だ。 ただ、ちぐはぐな金融・為替政策のために、巨額介入の効果はごく短命だった。一時的に140円近辺まで反落したドル円相場は145円近くまで戻ってしまっている。円安を止めるどころか、時間稼ぎ程度の効果しかないようだ。
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新見 未来