メキシコがエクアドルと断交 治外法権無視の対抗措置
キト、エクアドル、4月8日 (AP) ― 南米エクアドル当局が4月5日、首都キトにあるメキシコ大使館に装甲車とともに突入し、同国への亡命を求めて保護されていたエクアドル元副大統領を拘束した暴挙に対する対抗措置として、メキシコはエクアドルと即時断行した。 エクアドル政府に対する非難は、雪だるま式に広がり、南米18カ国とヨーロッパ20カ国に加えて米州機構が、メキシコを支持。メキシコは8日、オランダのハーグにある国際司法裁判所にこの強制捜査に対する異議を唱える予定だという。 汚職容疑で起訴されたホルヘ・グラス元副大統領は昨年12月、メキシコへの亡命を求めて、キトの大使館に駆け込んだ。エクアドル警察は5日、大使館の外扉を破って侵入し、グラス元副大統領の身柄を拘束した。 その際、警察は抵抗した元副大統領を居室の床に押し倒し、体を蹴るなどしたため、歩行困難になった元副大統領は部屋から引きずり出されたという。 メキシコはその数時間前に、グラス元副大統領に亡命の許可を与えていたが、エクアドルのゾンマーフェルト外相は「一般的な犯罪で有罪判決を受けた被告人に、亡命を許可することは合法ではない」と反発している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)