シワ・シミ・白髪・ハゲ…老化はコントロールできるのか?遺伝より後天的な要素が8割【エイジング革命①】
■ 自分への注意が老化を防ぐ 「老化は避けられないが、防ぐことはできそうだ……」 そんなイメージを持ってもらえたでしょうか。だとすれば、いつ頃から意識すると良いのでしょうか。 答えを先にいってしまえば、早ければ早いほど良いのです。簡単すぎると思いましたか? そう、簡単です。20代でもいい。とにかく若いうちから、身体に過度なダメージを与えるような生活はできる限り避ける。これが老化を防ぐ大原則です。 具体的には暴飲暴食、偏食、紫外線や乾燥などを避け、もちろんタバコは吸わない。睡眠時間には個人差がありますが、自分なりの快眠を見つけ、それを維持していく。 睡眠については「概日リズム」という、体内の自然なリズムに逆らわない心がけも重要です。夜になれば眠り、朝の光で目覚めるという、継続的な身体リズムにのっとって生きるということです。科学的にも、こうした理想的な睡眠パターンの高齢者は、そうでない同年代よりも認知能力が高く、複数の健康問題の発生率が低い傾向があることが報告されています。
■ 50歳を超えたら手遅れか? 「じゃあ、手遅れだ……。だってもう、50歳だから」 そう思われる方もいるでしょう。いやいや、まだまだ大丈夫です。できれば40代ぐらいから手を打っておきたかったところですが、50代でも何とかなる余地は十分にあります。 たとえ60代以降でも、決して手遅れだとはいいきれません。十分、若返りが可能であることもわかってきています。 あるいは逆に、「もう50歳を過ぎたとはいえ、どこも衰えていないんだけど……」と、納得がいかない方もいるかもしれません。今の時代は、“健康年齢は歳の8ガケ”ともいわれていますから。 ですが、こうして老化は人それぞれであるからこそ、自覚症状に頼るのは禁物なのです。また、老化は特殊な情報として体内で蓄積されて、一定の閾値(いきち)を超えた時点から一気に症状として現れることも示されています。 今一度、他人になったつもりで、自分の身体をくまなく観察してみましょう。 よく見ると、皮膚のどこかが傷んできてはいませんか。腫れていたり、黒ずんでいたり、もしくは非常に乾いていたり。それらが目に見えない体内の異常を現している可能性も多分にあります。 それこそ細胞レベルで見れば、日々の動的変化は必ず進んでいるので、それらの信号をキャッチする習慣が必要です。老化の抑制も、初めの一歩は自分自身への注意であり関心です。そのためには、身体に関する基礎知識はあればあるほど良いに違いありません。
早野 元詞