阪神を変える可能性のある高代守備道場
■早朝特守を明日からスタート 阪神の内野守備コーチに就任した高代延博氏が、沖縄・宜野座キャンプで、守備・走塁面の強化に新しい風を吹き込んでいる。通常メニュー終了後の特守は、どうしてもベテランが中心となるため、明日、7日の第2クールからは、若手内野手を対象とした早朝特守をスタートさせることにもなった。守備練習不足を解消する手段。“高代道場”は、朝から晩までノック漬けだ。 高代コーチは、全体のキャッチボール前に、基本的な“股割りゴロ捕球”を導入したが、個人ノックなどを通じて、プロでも忘れがちな、ゴロ補球に関する、ある原則を徹底している。それは「グローブをできるだけ早く下に降ろしてバッターにグローブのポケットを長く見せ、点ではなく線のイメージでゴロを捕球する」という原則だ。 「西岡や、新井兄弟はできていなかった。グローブを早く降ろして準備するということは、できる限りゴロをひきつけて捕球するという我慢が必要。どうしても恐怖心が取れないのかもしれないが。ただ、西岡は、非常にセンスがいい。キャンプで徹底すれば、意外と早くできるようになるのかもしれない」と高代コーチ。 西岡剛や新井貴浩らの守備の姿は明らかに変わりつつある。特に西岡には早くグローブをグラウンドに着けるように降ろして打球を線で捕球しようとしている意識が見える。 ■一塁ベースを踏む足の間違い 高代コーチは、また一塁の新井貴には、ベースの踏み方の基本を教えた。無死、一死一塁で、一塁の正面もしくは、ベース寄りにゴロが飛び、ゲッツーを狙う場合、まず一塁ベースを踏んで打者走者をアウトにしなければならない。その後、すぐに二塁へボールを送球することになるが、右投げの一塁手の場合、右足でベースを踏むのが基本形。しかし、新井は右で踏んだり、左で踏んだりとバラバラだったという。これを間違うだけで送球までの時間的ロスが生まれてしまう。