新型コロナ「咳エチケットと手洗い」が二大感染対策 専門家呼びかけ
咳エチケットと手洗いは「二大感染防止対策」――。日本感染症学会と日本環境感染学会が13日に開いた新型コロナウイルスについてのセミナーで、東京医療保健大学大学院の菅原えりさ教授は、ウイルスを過剰に怖がらずに「正しく知って恐れる」ことが大事だと述べ、感染を拡大させないための手洗いの正しい方法や咳をする際のエチケット、マスクのつけ方・外し方などについて紹介した。
●咳エチケット
新型コロナウイルスの主要な感染経路は、現時点では「飛沫感染」と「接触感染」があるといわれている。 【口に手を当ててくしゃみをしない】 ウイルスのついた手が部屋などのいろんな場所を触ると、ウイルスをドアノブなどあちこちにペタペタくっつけていくことになるので、接触感染を避けるために、「口に手を当ててくしゃみや咳をしない」ことが大事だという。 さらに、唾液などによる飛沫感染を避けるために、せきやくしゃみをする人は「マスクをする」ことも重要。マスクがない場合は「ティッシュや腕などで口を覆う」必要があるという。 【鼻と口を覆うようにマスクをする】 自分に症状がある場合や、症状がある人に近い距離で接触する場合はマスクをする必要があるが、そのマスクの付け方も重要だという。電車などでは鼻を出して口だけマスクで隠している人を見かけるが、「鼻と口をきちんと覆うようにマスクをする」意識を持ってほしいとした。 【マスクを外す時は表面は触らないように】 意外に難しいのは、マスクを取る時だとも指摘。マスクの布の部分(表面)にはウイルスなどが付着している可能性があるため、マスクを外す時は「表面は触らず、紐の部分を持って耳から外して、そのまま捨てる」ことが大事だとした。マスクを取った後に手洗いをすればベストだという。
●手洗い
【手の裏表、指の間など時間をかけて洗う】 手洗いの際には、流水と石けんで丁寧に洗うことが大事だという。手の平だけではなく、手の甲、指の間、そして爪先というふうに、手の部分ごとに時間をかけて洗う。それぞれ15~20秒程度かけてこするのが良い。時間の目安は「ハッピーバースデー・トゥー・ユー」の歌を歌い終えるくらいだという。 【消毒液はたっぷり手に満遍なくつける】 ウイルスはアルコールによって失活するといわれているので、アルコールによる消毒液も有効だという。大まかな手順は手洗いと同じだが、ポイントは「こぼれ落ちるくらいにたっぷり取って、手全体に行き渡らせる」こと。アルコールでウイルスを殺すイメージで、満遍なく手にすり込むと良い。手洗いと同様、爪の間にも液をすり込んでこすることも大事だという。