自民裏金、午後に39人処分 塩谷、世耕氏には離党勧告
自民党は4日午後、派閥の政治資金パーティー裏金事件の処分を決める党紀委員会を開く。組織的な裏金づくりを続けていた安倍派の衆院側、参院側のトップである塩谷立、世耕弘成両氏は党則に基づく離党勧告とする方針。同派事務総長経験者の下村博文、西村康稔、高木毅の3氏は党員資格停止となる方向だ。政治資金収支報告書への不記載額が多かった萩生田光一前政調会長や松野博一前官房長官には党役職停止1年を科す。 二階派の武田良太事務総長は、党員資格停止か党役職停止で意見に隔たりがあり、調整が続いている。 党紀委による処分対象は、安倍派と二階派の衆参両院議員ら計39人。小泉政権下の2005年、郵政民営化関連法案に反対するなどした50人以上に除名や離党勧告を科して以来の大量処分となる。立憲民主党の長妻昭政調会長は記者会見で「何の責任を取るのかはっきりしない。実態解明なしに、処分でふたをするのは困る」と述べ、幕引きを図ろうとする姿勢を批判した。
自民派閥幹部以外の議員らは、不記載額の多寡で処分の軽重を判断する。