米消費者の1年先インフレ期待が安定化、債務返済への懸念は強まる
(ブルームバーグ): 米消費者の1年先インフレ期待は3月、前月と変わらずで安定を示した。一方で、消費者は債務返済能力にますます懸念を強めていることが分かった。
ニューヨーク連銀が8日発表したデータによると、1年先のインフレ期待(中央値)は3%。3年先のインフレ期待は2.9%に上昇(前月2.7%)し、5年先は2.6%に低下(前月2.9%)した。
高金利と何年にも及ぶインフレ高止まりが家計に重くのしかかっている。向こう3カ月に最低限の債務返済を怠りそうだとの回答比率は12.9%に上昇し、新型コロナ禍の初期以来の高水準となった。
インフレに対する予想は比較的安定を保ったが、将来の物価変動について回答者は依然として確信を持てていない。今から3年間のインフレペースが不透明とみている人の割合は、40-60歳では2013年にさかのぼる調査で最も高かった。
原題:US Inflation Expectations Stabilize, But Debt Concerns Pick Up(抜粋)
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Alexandre Tanzi