その先生の授業、最前列は「プレミアシート」と呼ばれる…学生が選ぶ「ベストティーチャー賞」
単位をくれるのがいい先生……そんな時代は終わったようです。多くの大学で、教員に対する「顧客満足度調査」ともいえる学生アンケートなどをもとに、ベストティーチャー賞を発表しています。2019年度からベストティーチャー賞を発表している成城大学に選抜方法や、賞を受賞した先生の授業について聞きました。 【写真】理系大学院生のお天気キャスター 入学前は「理系色」の強さになじめるか不安だった
2023年7月10日、成城大学で、とある賞の表彰式が行われました。賞の名は、「ベストティーチャー賞」です。 学生に人気の高い授業に賞を与える試みは、十数年前から各地の大学で行われています。例えば、法政大学の「学生が選ぶベストティーチャー賞」や、横浜国立大学、京都大学、鹿児島大学など国立大学の「ベストティーチャー賞」など、各大学がさまざまな方法でベストティーチャーを選び、表彰しています。 成城大学で受賞の基準となっているのは、学生による「授業改善アンケート」です。授業の感想だけでなく、シラバスと授業の内容が一致していたか、授業で扱われた分野への興味があるかどうか、関心が引き起こされたかなど、自分が受けた授業についてスコアをつけるという内容です。 「自由記述形式の欄もあり、授業を受けて学生たちが何を思ったか、先生に感想をフィードバックできる機会にもなっています。そして年1回、このアンケートの結果をもとに、優れた教育および、教育改革を先導している先生を表彰するのが、ベストティーチャー賞です」(成城大学教育イノベーションセンターの肥田奈緒子さん) アンケートへの回答は無記名で任意ですが、回答数で授業を分類。回答が多かった順に「大規模部門」「中規模部門」「小規模部門」と部門を分けて、各部門のベストティーチャーを選出しています。 前年度に実施した「授業改善アンケート」の結果をもとに翌年度にベストティーチャーを選出しており、2023年度は、全部門合わせて16人の教員がベストティーチャー賞を受賞しました。ちなみに受賞者は、表彰状と副賞を手にすることができます。