あなたの「声老け」はもう始まっている!?【老け声予防法】を専門家に聞いてみた!
顔や体がたるむように、声も老けてくるそうなんです。しかも若くても老け声になる人もいるとか!? そんな声老化を食い止めるために、声と喉の専門家にお話を聞きました。 〈画像で見る〉痩せやすい体にもなる「腹式呼吸の練習」
教えてくれたのは……楠山敏行さん
東京ボイスクリニック品川耳鼻いんこう科院長 医学博士。日本耳鼻咽喉科学会認定専門医。2010年、声と喉の疾患を専門にした「東京ボイスクリニック」を開業。アーティストや俳優など、声を仕事にする数多くのプロも信頼を寄せる。
あなたの声は大丈夫? 「声老け」レベルをチェック!
・「あー」と声を出して、ひと息で10秒以上続けられない ・ほとんど喋らない日がよくある ・会話をしていると人からよく聞き返される ・カラオケのキーを以前よりも下げて歌うようになった ・20~30分話すと声がかすれやすい ・人と話をした後、疲れるようになった ・口呼吸をしがち 当てはまる項目が多いほど声が老けている可能性が!! でもたとえ当てはまった項目が少なくても要注意。放っておけば今後、声の老化が加速するから、今から声のアンチエイジングを心がけて。
【声老け予防法】は「一日1.5リットルの水を飲むこと」!
楠山さん 副交感神経が働いて気分がリラックスすると、喉のうるおいは増すことがわかっています。水を飲むことは直接水分で喉をうるおすだけでなく、副交感神経に作用して声帯にうるおいを増す効果も期待できるのです。10分に1回くらいの間隔で、水をこまめに飲んで常に喉をうるおわせましょう。一気にたくさん飲むのではなく、小分けにして一日トータル1.5リットルほど摂取するといいでしょう。水を飲むのがつらければ、うがいで喉をうるおすだけでも構いません。ただし、カフェインや炭酸飲料、とくにお酒は細胞レベルで乾燥を促進させるので、飲むのであればミネラルウォーターやノンカフェイン飲料がおすすめです。
「加湿器のそばで過ごす」も予防に有効
楠山さん 加湿器で喉をうるおすことも、声老け予防によい方法です。医療用加湿器で一日2時間程度、喉を直接加湿したところラクに発声できるようになったというデータがあります。ただ、医療用を一般の方が取り入れるのはハードルが高いので、家で過ごすときにはできるだけ加湿器のそばで過ごし、喉の乾燥予防に役立てましょう。
楠山先生によると現代の生活習慣は、声帯の使いすぎよりむしろ使わなさすぎのほうが問題だとか。一日中あまり話さない人は毎日10分程度の音読を取り入れたり、呼吸筋を鍛える腹式呼吸を定期的に行ったりして、老け声を予防! そして何より、毎日よく笑い、おしゃべりを楽しむことが、声老けの特効薬になるそうです。 イラスト/大窪史乃 取材・文/山本美和 Edited by 西村 美名子
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