「創業者モード」とは偉そうにすることではない…エアビーCEOがその定義を説明(海外)
「創業者モード」は「偉そうにすること」ではないと、創業者の1人であり、この言葉を世に広めた人物は述べている。 エアビーアンドビーのCEO、ブライアン・チェスキーはザ・バージのポッドキャスト『デコーダ』で、それは「細部にまでこだわること」だと述べた。 多くの人が「創業者モード」について誤解しているということ、そして、チェスキーが実際どう定義しているかを紹介する。 ブライアン・チェスキー(Brian Chesky)は、「創業者モード(founder mode)」という言葉の普及に一役買った人物だが、彼はその意味を勘違いしている人もいると話している。 10月28日にリリースされたザ・バージ(The Verge)のポッドキャスト『デコーダ(Decoder)』のエピソードの中でチェスキーは、人々が誤解していることについて説明した。 「創業者モード」という言葉は、9月にYコンビネーター(Y Combinator)の共同創業者、ポール・グレアム(Paul Graham)が広めた。チェスキーからインスピレーションを受けたとグレアムは書いている。グレアムによると、創業者たちは経営において「管理者モード(manager mode)」で働いていることが多すぎて、創業間もない頃にやるような、肝心なことに関わることができていないという。 「そもそも、創業者モードが何なのか、誰も分かっていない」とチェスキーはポッドキャストで述べた。 「皆、偉そうにするという意味だと思っている。『このブリトーに対して創業者モードで行く』というツイートを見たことがある。どういう意味か分からない」 2007年にエアビーアンドビーを共同創業したチェスキーは「それはメッセージではなかった」と述べた。 「創業者モードを数文で要約するとしたら、細部にまでこだわるということだ」とチェスキーは述べた。 「優れたリーダーシップとは、不在ではなく、存在することだ」 テック界の他のリーダーたち、特にマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)がよく知られているが、社内の組織肥大化と異質な管理レベルについて発している警告に同調した。 「あなたがもしリーダーだとして、細部にこだわらないなら、どうなるだろうか。あなたの直属のリーダーもこだわらない、そのまた下のリーダーもこだわらない」とチェスキーは述べた。その結果、他の管理者を管理するための管理者の層が重なるが、「社内に専門家がいない」状態になるという。 チェスキーは会社を「可能な限り機能的」にすることで、エアビーアンドビーで創業者モードを実践していると述べた。 「機能的というのは専門職ベースであり、一般的な管理職ベースではない」とチェスキーは述べた。 「私は会社で唯一、非機能的な人間であり、すべての機能が、私の下にある。CEOは会社の最高製品責任者であるべきだと思っている。企業の仕事の中で最も重要なのは、製品を作ることだ。CEOがその製品の専門家でないとしたら、その人はなぜCEOなのか」 多くの創業者が誤るところは、チェスキーによると「製品を手放して、責任を放棄する」ことだという。
Sarah Jackson