「違う点がいくつか」殺人幇助罪の父が無罪主張 札幌の遺体切断事件
札幌市の繁華街・すすきののホテルで2023年7月、頭部が切断された男性(当時62)の遺体が見つかった事件で、殺人幇助(ほうじょ)などの罪に問われた医師田村修被告(61)の裁判員裁判の初公判が14日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)であった。修被告は「違うなと思う点がいくつかあります」と無罪を主張した。 【写真】札幌地裁=2021年5月14日、札幌市中央区 起訴状などによると、修被告は23年6~7月、娘の瑠奈被告(30)=殺人などの罪で起訴=が男性を殺害し、死体を損壊する計画を知り、手助けしたとされる。 検察側は冒頭陳述で、修被告が瑠奈被告の求めに応じて刃物を購入したり、現場付近に車で送迎したりしたことが「手助け」にあたると主張。事件直前に「殺人 時効」とネットで検索した履歴があることなどから、事前に計画を知っていたと訴えた。 一方で弁護側は、修被告は頭部を自宅に持ち込まれるまで「全く知らなかった」と反論。瑠奈被告の欲しい物は、修被告が理由を尋ねずに購入するのが日常だったといい、検索は父のスマートフォンを借りた瑠奈被告によるものだと主張した。 判決は3月12日の予定。(新谷千布美、上保晃平)
朝日新聞社