殿様気分で味わうフレンチ 長崎・平戸城の櫓に常設レストラン
殿様気分で味わうフランス料理-。長崎県平戸市の平戸城乾櫓(やぐら)を改装したレストラン「INUI」が、5月4日から土日曜限定で創作フレンチのランチを提供する。城の櫓を活用した常設レストランは日本初。今月26日に関係者向けの試食会が開かれた。 【写真】「INUI」のランチコースA 亀岡神社に隣接するレストラン。2021年春から、城の懐柔櫓1棟を丸ごと宿泊施設として手がける運営会社「狼煙(のろし)」(同市)が、昨夏プレオープンした。 腕を振るうのは宿泊者向けの料理も担当する村田徹也シェフ(44)。ホテルオークラ福岡(福岡市)などを経て、仏の有名レストランやホテルで研鑚(けんさん)を積んだ。「平戸は魚や肉だけでなく、赤土育ちでミネラル豊富な野菜たちも魅力。そのうまみを最大限に生かすのが私のテーマ」と語る。 コース料理A(3850円)とB(5850円)を提供。この日は全7品から成るAコースが振る舞われ、洋風茶わん蒸しともいえる新タマネギのフラン、ヒラマサのハーブマリネ、新ジャガイモのポタージュなど、村田さんの極意を凝縮した逸品が並んだ。メインは平戸産桜鯛のポワレで優雅な質感に関係者から感嘆の声が上がった。 平戸観光協会の山口朋美さんは「旬の食材を取り入れ見た目も美しく、多彩な味が楽しめた」と堪能した。ランチは正午スタートで、20日前から3日前までに予約を済ませる(宿泊者がいる日は休み)。狼煙=080(2291)9152。 (福田章)