2023年、集団暴行によって男性1人が死亡した傷害致死事件の裁判員裁判で死亡した男性の父親の「命をばかにしている」という思いが法廷で述べられました。裁判は結審し、検察官は3人に懲役12年を求刑しました。 起訴内容によりますと高知市の永橋龍和（ながはし・りゅうわ）被告（24）と、高橋朋也（たかはし・ともや）被告（24）、また、香美市の森田匠（もりた・たくみ）被告（25）は、他の男2人と共謀。去年9月、高知市で、男性2人に集団で暴行を加えて1人を死亡させた罪などに問われています。3人は起訴内容を認めていて争点は量刑です。 19日の裁判では、死亡した男性の父親の意見が代読で述べられました。「命をばかにしているとしか思えない。しっかりと重い刑罰を与えてほしい」などという内容です。 検察官は、「一方的で残虐な行為。被害者が倒れるまで暴行を加え続けた執拗で悪質性が高い犯行」と指摘。犯行後に救命措置をとらず、携帯を処分するなど隠ぺい工作をしたと指摘し、「全員が重い刑罰を受けるべき」などとして、懲役12年を求めました。 一方弁護人は、「救急車を呼ぶために、現場に1人残り、犯行を正直に話した。罪を償う気持ちがある」と主張。「行為によって結果に差が生じているなら、量刑を変えるべき」などとして、情状酌量を求めました。判決は27日に言い渡されます。