「不思議な国のエロス」開幕に松岡依都美・朝海ひかるが共に「ホッとしております」
「音楽劇『不思議な国のエロス』 ~アリストパネス『女の平和』より~」が昨日2月16日に東京・新国立劇場 小劇場にて開幕した。 【画像】「音楽劇『不思議な国のエロス』 ~アリストパネス『女の平和』より~」より。(撮影:友澤綾乃)(他9件) 「不思議な国のエロス」は1965年、浅利慶太に依頼された寺山修司が、古代ギリシャの劇作家アリストパネスの「女の平和」をベースに書き下ろした戯曲。しかし当時は上演されず、2014年に流山児★事務所が「寺山修司の『女の平和』」のタイトルで初演した。舞台はアテナイの都。戦争を終わらせる能力がない男たちに愛想を尽かした女たちは、戦争をやめさせるためのセックスストライキを始め……。今回は、文学座の稲葉賀恵が演出を担当する。 開幕に際し、女たちのリーダー・ヘレネー役を務める松岡依都美は、「こうして無事初日を迎えられた事にホッとしております。そしてご来場いただいたお客様にまずは心からの感謝をお伝えしたいです。ひたすらに走り続けてきたこの一カ月、本当にあっという間でしたが、チーム一丸となって一回一回を大切に千秋楽まで突き進んでまいります。どうかたくさんの人たちに届きますように」とコメント。 物語の案内人・ナルシス役の朝海ひかるは「初日の幕が無事に降りて、ホッとしております。古代ギリシャ時代の戯曲、先人からの言霊が寺山修司さんの『言葉』で蘇りました。多くの皆様にご覧いただけたら幸いです。スタッフ出演者一同、心を込めてお届け致します」と語る。 演出の稲葉は「アリストパネスの『女の平和』をベースに寺山修司が約60年前に書いた戯曲を今、この現代にどういう風に投げかけようかと座組一同で考え、初日を迎えました。キャストの皆さんひとりひとりが、まっすぐ作品に向き合い魅力的な輝きをはなっている姿をまず観ていただきたいです。世界中で陰惨な出来事が今まさに起こっていますが、その現実を少しでも自分ごととしてとらえられるために演劇があると思っています。この舞台もその一助となれるように、千秋楽までスタッフ・キャスト一同、務めてまいります」と思いを述べた。 また音楽を手がける古川麦は「今回は音楽と、舞台での演奏を担当させていただいておいります。計32曲やってないジャンルはないんじゃないかくらい本当にいろいろなジャンルの音楽を詰め込ませていただいております 音楽だけだはなく根本にはぶっとい演劇がありそこにささやかですが色付けができたらと思っております」とメッセージを送った。 上演時間は約2時間10分、公演は2月25日まで行われる。 ■ 「音楽劇『不思議な国のエロス』 ~アリストパネス『女の平和』より~」 2024年2月16日(金)~25日(日) 東京都 新国立劇場 小劇場 作:寺山修司 演出:稲葉賀恵 音楽:古川麦 出演:松岡依都美、花瀬琴音、横溝菜帆 / 朝海ひかる / 原田優一、内海啓貴、渡邉蒼、関谷春子、まりゑ、万里紗、皆本麻帆 / 柿丸美智恵、林光哲、伊藤壮太郎、美玖空、溝口悟光、大石英玄、出津玲奈 / 高橋ひろし、北村岳子、占部房子、伊達暁、富岡晃一郎