ENEOS・松浦 佑星

　3月9日に社会人野球3大大会の一つに数えられるJABAスポニチ東京大会が開幕した。 【動画】近江の強さを支えた捕手・有馬諒の高校時代 　社会人野球全日本選手権大会への出場権もかけた同大会。等々力球場で行われた第一試合は予選リーグAブロックの試合が行われ、昨秋のドラフトで横浜にドラフト1位指名された度会 隆輝外野手（横浜）を輩出したENEOSと、昨年の社会人野球日本選手権大会で準優勝を果たしたHonda熊本が対戦。初戦から強豪同士の対決となった。 　試合はENEOSで指揮を執る大久保 秀昭監督が、「つながりを大事にしていきたい」と語ったように、初回から2番川口 凌内野手（横浜-法政大）と山田 陸人内野手（桐光学園-明治大）が四球で好機を作ると、6番の瀧澤 虎太朗外野手（山梨学院-早稲田大）、植田 響介捕手（高松商-慶應義塾大）が連続タイムリー。大久保監督が理想とする形で主導権を握った。 　その後は、ENEOSのルーキーたちが躍動感を示した。1番セカンドでスタメンに抜擢された松浦 佑星内野手（富島-日本体育大）は、4回に2死2塁の好機で「変化球に崩されずいけた」と、うまく運んだ打球は左中間へ。自慢の快足を飛ばして自身はスリーベースに到達し、期待に応えるバッティングを見せた。6回の第4打席では鋭い打球をセンターへはじき返すと、すかさず2盗を決め脚力でもアピール。さらには、7番DHでスタメン入りした有馬 諒捕手（近江-関西大）も第4打席でライトへ運ぶタイムリーを放つなど、バットで結果を残した。大久保監督も、「経験値がある選手。状況に応じた打撃に期待している」と高評価だ。 　試合は先発の加藤 三範投手（花巻東-筑波大）が7回無失点の好投を見せるなど、投打が噛み合ったENEOSが6-1で快勝した。敗戦したHonda熊本もルーキーの中村 太耀投手（福岡大大濠-城西国際大）がデビューを果たし1回無失点。同じく新加入の高垣 広大内野手(山梨学院-日本大)も5番セカンドで出場し、センターへヒットを放つなど新戦力に収穫が見える。最終回に代打の和田 裕生内野手（福岡大大濠-専修大）がタイムリーを放ったが、反撃及ばず初戦を落とした。