福島県川内村が舞台 映画制作進行中 村民も出演 心温まる作品に 来年2月、村内でお披露目上映会
福島県川内村を舞台にした映画制作が進んでいる。映像制作チーム「シネマ健康会」代表の松本卓也さんが脚本・監督を務めている。村民からの聞き取りを通じて脚本を執筆して村内で撮影し、村民も出演する。来年2月完成予定で、松本さんは「季節が変わる村の寂しく温かい風景が作品内の心象風景に重なる。心温まるエンターテインメント作品に仕上げたい」と話す。 経済産業省の「ハマカルアートプロジェクト」の一環。松本さんは11月から村内で村民と交流し作品の構想を練った。東日本大震災の発生から時間がたち、次に向かう村の新たな姿や温かさを描く娯楽作品が見たいとの住民の声を生かした作品作りを目指した。 今作は「心がない宇宙人と村の人々の交流を描くハートフルコメディー」で90分程度の長編作。心の必要性や集団の中に異質な存在が入ってきた時の問題などを描く。主演はネットフリックスドラマ「極悪女王」でジャガー横田役を演じた水野絵梨奈さんと映画や舞台で活躍する俳優後藤龍馬さん。4日から13日まで、村内の「かわうち@ワーク」やいわなの郷などで撮影し、住民も熱演を繰り広げた。水野さんは「村のみなさんに優しくフレンドリーに受け入れてもらった。人間らしさがにじみ出る作品になる」と話した。後藤さんは「愛や純粋な心をすてきだと思える映画にしたい」と語った。
映画は来年2月上旬に村内でお披露目上映会を開く。国内外の映画祭にも出品する予定。