見習うべきは宿敵アーセナル? 再建を目指すトッテナムには “時間”が必要だ
まだ改革途中
アンジェ・ポステコグルー新監督が就任したトッテナムは新体制1年目の終わりを迎えようとしている。 [動画]マンCとの大一番を前に連敗ストップ トッテナムがバーンリーを逆転で下す 新監督の下、再建を図ったトッテナムはミッキー・ファン・デ・フェンやジェイムズ・マディソンなど新戦力の躍動、そして開幕から10戦負けなしなど、シーズン前半は猛威をふるった。しかし怪我人の影響やアジアカップ、アフリカネイションズカップでの主力選手の離脱もあり、徐々にペースを落としてしまった。 今節はバーンリーに2-1でなんとか勝利を果たしたものの、その前はニューカッスル(0-4)、アーセナル(2-3)、チェルシー(0-2)、リヴァプール(2-4)に4連敗。戦い方にも批判が集まっており、ポステコグルー率いるトッテナムには「正しい道を進んでいるのか」という疑問の声さえ挙がっていた。 そんななか、英『Daily Mail』は今のトッテナムには我慢が必要だと綴り、ミケル・アルテタの下、着実に力をつけたアーセナルのように長い目で見ることが大事だと伝えている。今でこそ、プレミアリーグの優勝争いに2シーズン連続で挑み、今季はCLベスト8まで駒を進めたアーセナルだが、ここまですぐにたどり着いたわけではない。 2019年12月にアーセナルの指揮官に就任したアルテタが、1シーズンを通して指揮を執った2020-21シーズンは8位という結果に終わり、稼いだ勝ち点は61。ポステコグルー1年目のトッテナムは現在勝ち点63を稼いでおり、1年目のアルテタよりはいいスタートを切っている。 アルテタ就任後、着実に力を重ねていったアーセナルは翌シーズンには勝ち点69で5位。そして昨シーズンは勝ち点84で2位にまで上昇した。さらに今季は現在勝ち点86で暫定首位に立っており、絶対王者マンチェスター・シティと熾烈なタイトル争いを繰り広げている。アーセナルがここまで強くなった理由の1つは指揮官アルテタを信じ続けたことであり、ポステコグルー・トッテナムを1年目で評価を下すのは時期尚早だ。 新監督の就任、大エースのハリー・ケインが抜け、移行期にあるチームは思い通りにいかないことも多いかもしれないが、ライバルのアーセナルが示したように、時には忍耐強く時間をかける時期も必要だ。CL出場の可能性をまだ残すトッテナムが残り2戦、どのような戦いを見せるのかは来季のパフォーマンスにも影響を及ぼすだろう。まずはミッドウィークの大一番、シティ戦での勝利を目指したい。
構成/ザ・ワールド編集部