ロッチ中岡「カウンセリングしてもらおうかな」、『キングオブコント』悲劇の後日談【オリコン ライターズ】
■『キングオブコント』悲劇の2日後に訪れた奇妙な出来事
テレビやドラマはカットがかかれば、そこで終わる。どんな映像も、映像であれば「すべて切り取られたもの」という宿命がある。一方、現実は容赦なく続いていく。中岡にとっても、2015年の『キングオブコント2015』は忘れられないドラマであり、そこからいまに続く物語がある。 「1本目で高得点を取らせてもらって、2本目にまさかの大すべりで、優勝どころか3位という…。あの後、密着してたら面白かったかもしれないですね。たしかに、何かが“終わった”感じはあったんで。僕としては普通にしているつもりでしたけど、後輩に聞いたら『やっぱりおかしかったです』って」 悲劇から2日後、そんな中岡に奇妙な出来事が起こる。 「新幹線に乗ってたら、後部座席のすきまから、すっと手が伸びてきたんです。見たら指先に名刺が挟まっていて、○○カウンセラーって書いてあるのがわかりました。受け取ってめくると、裏に『大丈夫ですか?』って手書きの文字がありました。『キングオブコント』を見て状況を知っていたからか、それともぼくが無意識におかしかったからか、わかりません。でも、不思議でしたね。結局、そのままでしたけど、一瞬『カウンセリングしてもらおうかな』って、頭をよぎりました」 中岡はその後、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)で一躍人気者に。海外を飛び回っているが、帰国後は「また行きたい」とうずいたりするのだろうか? 「いや…ないです(笑)。体もしんどいですから。でも、コロナ禍でしばらくロケがなかったときは、やっぱり『また行きたいな』とはなりましたね。というのも、国によって挨拶の仕方だったり、仕事の仕方だったり、本当にまったく違うんです。今までがなんやったんやろうって、それこそ考え方が変わるというか、新鮮ですよ」 最近行ったエチオピアも心に残っているという。 「かなりディープな国で、大変なロケでしたけど、最高でした。まず、暮らしている人がすごく明るいんですよ。車に寄ってくるので窓を開けると『マネー』ってお金をたかってくる。そんな国は世界にたくさんあるんですけど、エチオピアの『マネー』は、とにかくポップで悲壮感がなくて満面の笑顔で言ってくるから、こっちも思わず笑顔になってしまうような素敵な『マネー』でしたね。関東と関西で文化が違うように、同じアフリカの国でも、国によって文化や風土はガラッと異なります。その辺は、実際に行ってみないとわからないことかもしれないですね」