衆院旧5区・吉野正芳氏、進退判断へ 来月会期末、今国会を区切り
衆院小選挙区定数「10増10減」で県内小選挙区の定数が5から4に「1減」となる次期衆院選を巡り、新福島4区の自民党公認候補予定者となる支部長の吉野正芳元復興相(75)=旧福島5区、8期=が、6月23日に会期末を迎える今国会を区切りに進退を判断する意向を固めたことが24日、分かった。関係者によると、吉野氏は次期衆院選に立候補せず、現任期を全うした上での政界引退を視野に熟慮しているとみられる。 吉野氏は2022年12月、小選挙区の区割りの見直しに伴い、浜通りで構成される新福島4区の支部長に就いた。ただ、21年の衆院選の選挙期間中に足を痛めて以降、自民関係者らからは健康面を懸念する声が上がっている。昨秋の臨時国会や開会中の通常国会を含め政治活動で重要な場に出席する機会が減っていた。 一方、吉野氏は、10年間だった復興庁の設置期限を延長する必要性の提起や、避難者支援拠点の充実に取り組むなど、復興相時代を含め本県復興を進展させた実績から、立候補を推す支持者もいる。今国会の会期末を含め9月の自民党総裁選前か、総裁選直後の衆院解散・総選挙の可能性が取り沙汰される中、吉野氏は地元支持者の意見や自身の体調の状況などを踏まえ、進退について最終判断するとみられる。 吉野氏はいわき市出身。早稲田大商学部卒。県議を経て00年に衆院初当選。文部科学政務官、環境副大臣、衆院環境委員長、原子力問題調査特別委員長、東日本大震災復興特別委員長などを歴任し、17年4月~18年10月に復興相を務めた。
福島民友新聞