「夏」より「冬」のほうが電気代は高い?コスパのよい暖房器具とは?
暖房器具には多くの種類があり、どれを使ったらよいか迷う方も多いでしょう。製品によって特徴や暖め方に違いが見られ、それによってかかる電気代も変わってきます。 そこで今回は、電気をエネルギーとする暖房器具に絞って、暖房方式別の特徴や、かかる電気代を解説します。コスパのよい暖房器具はどれなのか、チェックしてみましょう。
暖房器具には2種類の暖房方式がある
暖房器具には大きく分けて、「対流式暖房」と「輻射式暖房」の2種類があります。 対流式暖房は、暖房器具から暖かい風が出ることで、空気を循環させて部屋を暖める方法です。「エアコン」や「電気ファンヒーター」などがあり、部屋全体(空気)を暖める効果が期待できます。 対して輻射式暖房は、赤外線や温水から得られる輻射熱を利用した暖房です。「オイルヒーター」や「こたつ」などがあり、部分的に暖めることを得意としています。輻射熱を利用していることから、壁や床自体を温められるため、体感温度を比較的高く感じやすく、じんわりと温まるのが特徴です。 ただし製品によっては、輻射式暖房でも、部屋全体を暖められるものもあります。
暖房方式別におけるコストの特徴
「対流式暖房」と「輻射式暖房」は、暖め方に違いが見られることから、コスト面でも特徴が異なります。 対流式暖房は空気を暖めて循環させられるため、部屋全体を暖かくできます。暖房器具1台で部屋全体が暖まりますので、経済的といえるでしょう。 しかし、室温に対して体感的には低く感じることが多く、窓際や暖房器具から離れた場所などでは暖かさにムラが出てしまうことも。設定温度を高くすることで、その分消費電力が上がり、電気代が高くなる原因となってしまいます。 対流式暖房である「エアコン(690ワット)」を一日8時間使用すると、かかる電気代は、一日当たり約166円です(電気代単価30円/キロワットアワーで計算)。 対して輻射式暖房は、輻射熱によって壁や床が温められるため、じんわりと身体を温めてくれます。暖房器具の近くにいれば、体感温度は高く感じやすいでしょう。 しかし、立ち上がりに時間がかかったり、部屋全体を暖めることが苦手だったりする製品も多いようです。さらに消費電力が高い傾向にあるため、長時間使用することで、電気代が高額になるおそれがあります。 輻射式暖房である「オイルヒーター(1500ワット)」を一日8時間使用すると、かかる電気代は、一日当たり約360円です。消費電力が高くなる分、同じ時間稼働すると、エアコンよりも電気代が高くなることが分かります。しかし製品によっては、自動で運転モードを調整してくれるものもあり、電気代がおさえられるものもあります。