藤井聡太名人が豊島将之九段に勝利 名人戦2連勝で初防衛へ視界良好
将棋の藤井聡太名人=竜王、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖=に豊島将之九段が挑戦している第82期名人戦七番勝負第2局が24日、千葉・成田市「成田山 新勝寺」で前日から指し継がれ、後手の藤井が勝利した。これでシリーズは2連勝。名人初防衛へ視界は良好だ。 やっぱり藤井は強かった。20日に行われた石川・加賀市での叡王戦第2局で伊藤匠七段に敗れ、タイトル戦連勝記録が歴代単独2位の16でストップ。中2日で臨んだ本局ではしっかり勝ち切り、プロ入り初のタイトル戦対局での連敗はまぬがれた。 1日目は相掛かりの出だしから豊島が飛車を7筋8筋に転回する「ひねり飛車」をにおわせ、前例のない力戦形に。藤井が先手の作戦についていく展開になった。互いに時間を使うスローペースで豊島が39手目を封じた段階では形勢は互角のままだった。 2日目に入り、豊島が我慢する展開に。飛車を7筋に回ったが、藤井が桂馬を打ってその飛車を閉じ込めると、形勢は後手にぐんと傾いた。それでも、やはりこの二人の戦いは中終盤で混戦模様になるのがお決まりだ。夕食休憩前には今度は藤井の飛車が狭くなり、30分ある休憩を約20分返上して藤井は盤前で考慮を続けた。その後はシーソーゲームが続いたものの、最後には藤井に軍配が上がった。 5月2日には名古屋市での叡王戦第3局で伊藤と戦う。これまで番勝負シリーズ内での連敗をしたことがない八冠。負けられない戦いに挑む。
報知新聞社