世界No.1のスコッティ・シェフラー、ようやく勝った 1年ぶりVに「良いゴルフができた」【コラム】
米男子ツアーのシグネチャーイベント(昇格試合)第4戦、アーノルド・パーマー招待で世界ランク1位のスコッティ・シェフラーが1年ぶりに優勝を飾った。 27歳はヒゲを蓄えさらに貫禄をつけ、勝てそうで勝てなかったここ1年の鬱憤を晴らすように5打差の圧勝劇を披露。 「良いプレーができた。すべてを順調に進めるためにベストを尽くした結果です」とシェフラー。 トップタイからスタートした最終日は各選手がスコアメイクに苦しむ中、ノーボギーの6バーディとこの日のベストスコア「66」をマーク。2位のウィンダム・クラークに5ストロークの大差をつけ大会2勝目、ツアー通算7勝目を達成した。 2勝だった昨シーズンは「全盛期のタイガーを超えた」といわれるほどショットに関わるデータは主要部門すべてで1位を獲得。 しかし、パッティングだけは全体の162位と好調なショットをグリーン上のプレーが足を引っ張った格好だった。 今季もここまでは昨年と同じようにパッティングは不振だったが、アーノルド・パーマー招待最終日はストローク・ゲインド・パッティング(SG:パット)が全体の1位で18ホールわずか24パット。4日間を通したSG:パットランキングは5位だった。 以前、ローリー・マキロイがシェフラーに「パターを(ピンタイプのブレード形状のものではなく)ミスヒットにやさしいマレットにした方がいいのでは?」とアドバイスしていた。 その助言に従ったか分からないが、試行錯誤を経て今回使用したのはマレットタイプのテーラーメイド スパイダーツアー X。 「パットが入っていなかったから僕らにも勝ち目はあったけれど、シャフラーのパットが決まり始めたらお手上げ」とマキロイは苦笑いしたが、今回の優勝はまさにマキロイが指摘した通りの展開になった。 一方、腰痛を抱えながら初日から上位争いに加わり、4位タイから最終日をスタートさせた松山英樹は8番で3パットのボギーを叩き「リズムがおかしくなった」と後半にスコアを3つ落とし「76」でホールアウト。 最終ホールがパーならザ・ジェネシス招待(優勝)に続く出場2試合連続トップ10入り(8位タイ)だったが、ボギーフィニッシュで通算3アンダー12位タイに終わった。 それでも「来週(ザ・プレーヤーズ選手権)はコースも違うし、しっかり準備してまたいいプレーができればいい」と前を向いた。