元宝塚トップスター・凰稀かなめ&瀬戸かずやさんスペシャルインタビュー…朗読劇『ラストダンスは私に』で宝塚退団後、初共演! |CLASSY.
宝塚トップスター・越路吹雪と彼女を公私にわたり支え続きた作詞家・マネージャーの岩谷時子の生涯を描いた名作『ラストダンスは私に』。‘21年に初演され好評を博した朗読劇が12月に再演されます。多くの元宝塚スターが出演する今作の上演を前にお届けしているスペシャルインタビュー後編では凰稀かなめさんと瀬戸かずやさんが登場! 今回、岩谷時子×越路吹雪として共演するおふたりにお話を伺いました。
――今回の朗読劇『ラストダンスは私に』のお話が決まったときの気持ちはいかがでしたか? 凰稀 ‘21年の初演で岩谷時子さん役を演じたのですが、コロナ禍の大変な時期でしたので公演は2日間だけだったんです。皆さまから「もっと観たかった」というお声をいただきましたし私自身ももう一度やりたい舞台でしたので、お話をいただいたときはとても嬉しかったです。 瀬戸 凰稀さんが初演されたことは記事で拝見していました。その年は私が卒業した年でもあるのですが、宝塚以外の舞台と自分を結びつけることなどまったくできなかった頃です。数年経ってその舞台のオファーが自分にきて、越路吹雪さん役として出演することになるなんて!ととても驚きました。 凰稀 あのコロナ禍で大変な年に卒業したのね。瀬戸さんとは初めましてなんだけど、何て呼ばれているの? 瀬戸 あきらと呼ばれています! 凰稀 あきらちゃんね! あきらちゃん、一緒に頑張りましょう! 瀬戸 ありがとうございます! 凰稀さんと共演できるなんてとても光栄です。今改めて震えてしまいました! ――今回は凰稀さんが岩谷さんを、瀬戸さんが越路さんを演じられます。ご自身が演じる役についてはどんなふうに感じていますか? 凰稀 岩谷さんは’13年までご存命でしたので、生前の岩谷さんと関わりのあった方がたくさんいらっしゃるんです。その方達とお会いする機会があったときは、岩谷さんがどんな方かお話を聞かせていただきました。そこから想像を広げて私なりの岩谷さんを初演で演じたのですが、岩谷さんを知る方が舞台を観て「本当の岩谷さんに見えた」と言ってくださったんです。 瀬戸 それはとてもすごいことですし、嬉しいですよね! 凰稀 私が作り上げたものは間違っていなかったんだなと思えて、本当に嬉しかった。 瀬戸 岩谷さんのことを知っていらっしゃる方は、どんな方だとおっしゃいますか? 凰稀 皆さんがおっしゃるのが「とても穏やか」ですね。あとは「すごく優しい」や「物静か」などです。いつもの雰囲気は穏やかですが、歌詞や訳詞の内容を読むととても情熱的なので、心の中には熱いものがある方なんだろうと思うんだよね。 瀬戸 越路さんは宝塚歌劇に在籍していらっしゃいましたし、越路さんが歌われていたたくさんの楽曲も存じていました。でも知っていたのは表舞台のことばかりでしたので、私生活についても少し学ばせていただいたんです。そうしたら、なかなか破天荒な方で驚きました。でも、破天荒だと感じた中にも人と人の関係性がありますし、すき間すき間には人間的な魅力が詰まっていると思うんです。そういったすべてを理解して越路さんに近づき、皆さまに納得していただけるように演じるのが私の課題です。