日産がメタバースで名車との記念撮影や交通安全コンテンツを体験できるワールドを公開
往年の名車との撮影に加えて交通安全体験も可能
2024年3月7日、日産自動車はメタバース上の撮影スタジオ「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」を公開した。公開先はVRChatで、日産の歴代の名車とその時代の衣装や風景を表現したセットで写真や動画を撮影でき、交通安全に関する仕掛けも無料で体験可能だ。 【写真】あの名車も登場、日産のメタバースをもっと見る 日産は2021年にソーシャルVRサービスVRChatにバーチャルギャラリー「NISSAN CROSSING」を開設して以来、特に若者や車との接点が少なかった層に対して、日産の技術や取り組みを理解してもらうための場として、メタバースを活用してきた。メタバース上のコミュニティでは、友達と集まったり、共通の体験を共有したりすることが楽しみの一つとなっており、日産のワールド内での体験も発信されているそうだ。 今回公開した「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」では、VRChat上で5つ目のワールドとして、2023年に創立90周年を迎えた日産の歴代の名車とその時代を彩るセットを設置している。 訪れた人は写真や動画を撮ることができるほか、各スタジオには交通安全に関する研究や啓発活動を行っている「交通安全未来創造ラボ」の体験型コンテンツも用意され、訪れたユーザーが没入感ある体験を通じて交通安全について自分ごととして経験できる内容となっている。
「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」の概要
公開先:VRChat(要登録)上 ワールド検索から「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」を選択 公開日時:2024年3月7日10:00以降 対応:Quest対応 費用:無料 ●スタジオ① 80年代:まるでトレンディドラマの世界のような美しい夜景を再現したスタジオ 車両:シルビア Q’s コンテンツ内容:歩行者の服装色に関するフィギアと実車による視認性評価実験 ファッションと交通安全に関するポイントについてマネキンを使って体感 協力:相模女子大学 学芸学部 生活デザイン学科 角田 千枝 教授 歩行者の服装カラーの違いが夜間のドライバーからの視認性にどれほど影響するかを、ドライバー目線で体験できる。協力者の角田教授によると、最近多くの人に好まれるようになった黒やダークグレーの服装はドライバーからの夜間視認性が低く、モノトーンでも有彩色でも、ドライバーから見えやすい色のアイテムを加えることで、より安全に配慮したファッションを楽しむことができるそうだ。 ●スタジオ② 70年代:ケンとメリーのスカイラインとともに楽しむドライブ体験ができるスタジオ 車両:スカイラインハードトップ 2000GTX-E コンテンツ内容:交通安全と有効視野計測システムの関連研究 交通安全と有効視野の関係をVRならではの没入感とともにゲーム感覚で体験 協力:北里大学 医療衛生学部 リハビリテーション学科 視覚機能療法学 川守田 拓志 准教授 見えているはずなのに、見えていない領域である有効視野について楽しく体験することができる。協力者の川森田准教授によると、注意が何かに向いていると周りが見えなくなって反応速度は遅れ、視界に入ることと「脳が認識する」ことは違うため、道路では「思ったよりも見えていないし、見られていない」という意識が大切であるそうだ。 ●スタジオ③ 50~60年代:ダイナーとドライブインシアターのあるアメリカンな雰囲気のスタジオ 車両:ダットサンフェアレディ SPL213 体験できる内容:ハンドルぐるぐる体操 日産が新潟大学人文社会科学系教育学系列の村山 敏夫 准教授と共同創案をおこない、これまでもVRでのイベントを実施してきた「ハンドルぐるぐる体操」をいつでも楽しめるスクリーンエリアを設置。 「ハンドルぐるぐる体操」は、日々の生活の中で運動習慣をつけることで、筋力と認知力を高め、主として高齢ドライバーの安全走行を支援するために日産自動車が新潟大学と開発した体操。 ハンドルを回しながら首を左右に振って脚を伸ばす運動で、手と首と脚の別々の動きを組み合せることにより脳に刺激を与え、認知力アップが期待できるそうだ。