【センスあふれる古牧ゆかりさんのおもてなし】夕暮れ時、友人と気軽なアペロで乾杯!
訪れるたびにセンスのいい器で、お茶やコーヒー、お菓子やフルーツをふるまってくれるスタイリスト古牧ゆかりさん。今回は、そんな古牧さんが、友人と気ままな時間を楽しむおもてなしのテーブルを覗かせてもらった。 【写真】古牧ゆかりさんのおもてなし「友人と楽しむ時間」
夕暮れ時に訪ねてきた友人とは、気軽なアペロで乾杯!
夕暮れときに友人が訪ねてくると、シャンパンやワイン、家にあるフルーツなどをさっと盛り合わせ、一緒にアペロを楽しむそう。モロッコ柄のアルミ天板に、大理石や木など素材の温もりを感じるテーブルウェアや、和物の食器を合わせたコーディネートは、ティータイムとはひと味違った表情を魅せる。 ヒバのスツールの上に、近所の友人から借りたモロッコ柄のアルミ製の天板を乗せて、即席のコーヒーテーブルにしているのもおしゃれ。床に敷いたルーマニアのラグとのコントラストも素敵。
「和物の器も、大理石のコンポートも日本で買ったものなのですが、『どこで買ったの?』とか、『誰の作品?』と聞かれても、覚えてないことが多いんです(笑)。参考にならなくてごめんなさい。 何かものを買う時は、作家とかブランドで選ぶことはほとんどなくて、出会った時に、素敵だなとか、かわいいなと感じたものだったり、色のトーンが好みだったり。自分の感性と通じ合ったものを迎えるようにしています」 ミモレットやクラッカーを乗せたカッティングボードはウズベキスタンで購入したものだそう。ウズベキスタンの伝統的な綿花柄が彫られており、まるで工芸品のよう
巡り会った時、自分が“いい”と思ったものだけがここにある──そんな古牧さんの感性が息づくアペロのテーブルは、フルーツやナッツが彩りを添え、さらに、パリの蚤の市で購入したというグラスが煌めく姿も美しい。 「自分が食べたり、飲んだりするためでもあるけれど、季節のフルーツやおつまみのナッツ、そしてシャンパンやワインといったお酒は、いつ友人が訪ねてきてもいいように常備していています。若い時のように、大勢で集まるパーティ的なことをする機会はもうほとんどありませんが、お茶をしたり、アペロをしたり。大人同士で“いい時間”を過ごせるようなおもてなしを楽しんでいます」 とっておきのグラスや器で非日常感を演出したテーブルももちろん素敵だが、古牧さん流のおもてなしのテーブルは、愛着を持って使い込まれたものたちが彩る日常の延長線で設らえられている。気張らず愉しめるおもてなしだからこそ、いつまでもそこに居たくなってしまう心地よさに溢れているのだろう。 古牧ゆかり スタイリスト/ビジュアルディレクター。ファッション誌で活躍後、渡仏。パリに暮らす。帰国後『エル・ジャポン』のファッションエディターに。現在はフリーでファッション、インテリアのスタイリングや動画制作のビジュアルディレクションを手がける。本誌ファッション特集でも活躍中。 BY EMI ARITA