【深谷巡業】琴ノ若が豊昇龍と11番「タイプの違う人と幅広くできた」連日稽古した充実の春巡業を総括
大相撲春巡業が28日、埼玉県深谷市の深谷ビッグタートルで行われ、大関・琴ノ若(26=佐渡ケ嶽部屋)が大関・豊昇龍(24=立浪部屋)と三番稽古を行った。 大関同士での実戦稽古は、25日の木更津場所、26日の水戸場所に続いて3度目。関取衆の稽古が始まる前に、地元・埼玉県深谷市出身で埼玉栄高の後輩にあたる三段目・豪乃若(19=武隈部屋)にぶつかり稽古で胸を出して感触を確かめ、豊昇龍と2人で取ることを決めた。 この日は連続で11番取って7勝4敗。右差し速攻や、まわしにこだわらずおっつけでどんどん前に出る攻めの姿勢を見せた。夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)まで2週間。仕上がりについては「場所前(直前)じゃないのでまだ分からない」としながらも、稽古内容からは充実ぶりがうかがえた。 大関として初めて臨んだ全20日間の春巡業は、この日が最終日。大関になったことで申し合い稽古に入るタイミングが変わり、自分で相手を選んで指名できるようになった。今回の巡業では、大栄翔、若元春の両関脇や豪ノ山、王鵬、平戸海、錦木、高安、竜電を指名。激しい突き押しや腰の重い四つ相撲など「いろいろなタイプの違う人と幅広くできた」。ほとんど休まず連日土俵に上がり、実りのある春巡業となった。 30日の番付発表をもって、偉大な祖父のしこ名「琴櫻」を襲名する。あす29日は佐渡ケ嶽部屋の稽古が休みのため、この日は「琴ノ若」として行う最後の稽古となった。