「こうでなきゃいけない自分」からの解放…宝塚退団10年、柚希礼音が向き合うシャンソン
元宝塚トップスターの柚希礼音が来年1月15日にシャンソンアルバム「Les Nouvelles Chansons(ヌーベル・シャンソン)」(ソニー)を発表する。同19日には、1日限りのシャンソンリサイタルを東京・渋谷のオーチャードホールで開く。
今年は越路吹雪生誕100年、パリ五輪などが重なり、シャンソンが注目された。自身も宝塚時代からショーで歌うなどなじみがあり、来年で退団10年となる節目に「歌と真剣に向き合いたい」と考えたという。
アルバムは越路が歌った「愛の讃歌」といった名曲からポップスの「夢見るシャンソン人形」まで幅広い選曲で、曲ごとに異なる主人公が歌っているかのよう。「シャンソンは、1曲1曲に一つ一つの人生があるのだと思います」と語る。
「サン・トワ・マミー」は芯の強い女性を思わせる歌唱。「今の時代に合わせ、(相手に)覆いかぶさって『行かないで』というより、お別れはするけれど、自分は自分でしっかり生きていく、という女性像を作り上げた」。ストリーミングで様々な歌い手の様々なシャンソンを聴けるため、それぞれの解釈が「本当に楽しい」と語る。
コンサート当日まで歌い方はどんどん変化していきそうだ。「シャンソンと向き合うことで『こうでなきゃいけない自分』からの解放がすごい。新しい一歩になりそうです」。
公演の問い合わせは(電)045・671・9911。