「現場が暑くて本当によかった。どれだけ泣いても汗だって言い張れるから」…ドラマ『クラスメイトの女子、全員好きでした』原作者・爪切男の最終回ロケレポート
成長したクラスメイトたちが一堂に会するアベンジャーズな現場に感涙!
この日の撮影は最終回におけるクライマックスもクライマックス。盗作した小説の真の作者を探すために母校にて開かれた同窓会のシーンです。ベルマークキッス・谷口さん、アリ殺し・杉浦くん、ウソつき独眼竜・志村さんなど、これまで登場したヒロインたちに加え、どこか憎めない三宅、小竹、麻生の悪ガキトリオなど大人になったみんなが大集合するまさにアベンジャーズな現場でした。 成長したクラスメイトたちが、懐かしの1年1組の教室で、昔のようにワイワイと話している。ただそれだけの光景を見ているだけで、私は人知れず涙していました。現場が暑くて本当によかった。どれだけ泣いても汗だって言い張れるから。 同窓会の最後に用意されていたのは、脛男によるクラスメイト達への感謝のスピーチでした。 実は私はこの撮影を見ることなく現場をあとにしました。とても大切なシーンだからこそ、あえてそれが出来上がる工程を見たくないという私のワガママでした。心から信頼できる出演者、スタッフの皆様が作り上げてくれるであろう最高のシーンを、完成品として見たかったのです。 そしてその判断は間違っていませんでした。脛男の最後のスピーチには私がこの作品に託した想いの全てが込められていました。自分の気持ちを誰かが完璧に代弁してくれる奇跡なんて本当にあるんですね。
原作者・爪切男からの感謝のメッセージ
最後に、そのスピーチの中にあった言葉、小説の真の作者だった佐藤さんの言葉を借りて皆様に感謝の言葉をお伝えします。 露出が多い割にはそれほど売れていない作家、人としてもまだまだイケてない私は、このドラマがあったから、このドラマに関わってくれた出演者、スタッフの皆様との思い出のおかげで、これからも何とか文章を書き続けていけるし、今日がしんどくても明日には少しだけ笑って生きていけそうです。ハートフルエッセイとは名ばかりの、もはや怨念の記録といってもいい私の恋の話を素敵なドラマにしてくれて本当にありがとうございました。 そして願わくばこのドラマの同窓会とも言えるシーズン2で再びお会いできることを心より願っております。だって私、まだまだ書いていない恋の話が、大好きだったクラスメイトがいるんです。なのでサヨナラは言いません。またいつか会いましょう! 取材・文/爪切男 撮影/よみタイ編集部 ※「よみタイ」2024年9月13日配信記事
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