蛍光石3万個、坑道跡を埋め尽くす「ピカピカ光ってクリスマスみたい」…大分県日田市の鯛生金山
かつては東洋一の産出量とも言われた鯛生金山(大分県日田市中津江村)の観光施設「地底博物館」で、坑道跡を埋め尽くすように飾られた蛍光石が赤、黄、緑などの光を放ち、幻想的な空間を作り出している。 【写真】ブラックライトに反応して光る「蛍光石」
蛍光石は、見学可能な坑道跡の一部区間約40メートルに約3万個が取り付けられ、ブラックライトを照らすことで発光。外気の影響を受けにくい坑道跡内の温度は、年間を通して14度前後。猛暑が続いた今夏は、例年より多くの来場者でにぎわった。家族と訪れた日田市の児童(8)は「いろんな色がピカピカ光って、クリスマスみたい」と目を輝かせた。
別世界に迷い込んだよう
全国各地で、異常ともいえる猛暑日が続いた今年の夏。取材に訪れた9月中旬も、外は厳しい残暑だった。トンネルのようにぽっかりと口を開いた坑道跡に近づくと、奥からひんやりした空気が流れてきた。
施設の職員らが、一つずつ手作業で飾り付けた蛍光石が暗闇に輝く。天の川のようにも見え、別世界に迷い込んだようだった。(秋月正樹)