JALグループ、羽田の運転免許オンライン試験で不正 JALスカイとJRC
日本航空(JAL/JL、9201)は2月20日、羽田空港ランプ内の運転免許試験でグループ2社が不正行為を行っていたと発表した。両社が自社施設で実施したオンライン試験で、社員が教本を参照して回答する不正が発覚し、国土交通省へ報告するとともに、当該社員の運転許可を返納し、オンライン試験を中止した。 不正が発覚したのは、旅客サービスやステーションオペレーションを担うJALスカイと、機内食の調製と搭載を手掛けるジャルロイヤルケータリング(JRC)の2社。JALスカイでは、2022年5月から今年1月の間に実施されたオンライン試験21回のうち、不正が4回行われ、合わせて受験者9人、監督者4人が関与した。JRCでは、2022年10月から今年1月の間に実施された12回のうち1回発生し、受験者2人と監督者1人が不正に関わった。 JALは国交省の東京航空局(TCAB)東京空港事務所へ報告。「当該行為をコンプライアンス違反ならびに安全運航を阻害しかねない重大な行為と捉え、コンプライアンス意識ならびに安全意識の向上と再発防止に努めて参ります」とコメントし、陳謝した。 JALはJALスカイに100%、JRCに51%出資している。空港のランプ内で車両を運転する場合、運転免許証に加えてランプ内の免許が必要になる。ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)とANAエアポートサービス(ANAAS)の2社でも、同様の不正が発覚した。
Tadayuki YOSHIKAWA