多摩地域初の実証実験・狛江市「遠隔型自動運転バス」住民が試乗 3年後の実装目指す
東京・狛江市で多摩エリアとしては初となる公道での遠隔型自動運転バスの実証実験が行われています。 狛江市では大規模団地・多摩川住宅の再開発が進められていて、2027年におよそ2500人の人口増加が見込まれています。一方で公共交通機関の乗務員不足などを背景に、地域の交通手段の確保が課題となっています。その解決策の一つとして活躍が期待されているのが自動運転バスです。新しい交通手段を地域住民にも理解を深めてもらおうと、12月20日には試乗会が行われました。 バスは多摩川住宅-小田急線・和泉多摩川駅間で運行されました。そして試乗に参加した人は、車通りの多い場所や見通しの悪い交差点などでどのようにバスが対応するか体験しました。 運行ルート上にある交差点などにはカメラやセンサーが設置されていて、周囲の歩行者や車の状況を感知し、リアルタイムで運行システムに反映されていくということです。バスは原則として運転手がハンドル操作をしない自動運転で運行されますが、工事現場など手動で運転をした方がスムーズで安全だと判断した場合には運転手がハンドル操作を行います。 試乗会に参加した市民からは「いずれ将来は車を運転しない年齢になるので、そういった時にどうやって移動する手段を確保するか考えたら、こういったサービスは使うと思う」「基本的には楽しかったがブレーキがカクカクして、ちょっとぎこちないところがあった。そこは怖かった。滑らかに止まるようになることが今後の課題かなと思う」など、さまざまな意見も聞かれました。また、狛江市・道路交通課の佐藤省吾交通対策係長は「運転手不足を行政でどうカバーできるかという一つの課題が、今回の自動運転バスではないかと感じている」と話していました。