古川琴音、奥平大兼、窪田正孝ら、菅田将暉主演×黒沢清監督『Cloud クラウド』出演決定
菅田将暉が主演を務める黒沢清監督最新作『Cloud クラウド』のメインキャストとして、古川琴音、奥平大兼、岡山天音、荒川良々、窪田正孝の出演が発表された。 【写真】『Cloud クラウド』キャラクター写真 本作は、『スパイの妻』で第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞した黒沢監督による、顔のみえない社会で拡散する憎悪の連鎖から生まれる“集団狂気”を描くサスペンススリラー。2023年に商業映画デビューから40年を迎えた黒沢がサスペンススリラー作品に挑むのは、2016年公開の『クリーピー偽りの隣人』以来となる。 主演の菅田は、「ラーテル」というハンドルネームを使い、転売で稼ぐ主人公・吉井良介を演じる。 メインキャストして発表されたのは、黒沢組への参加は今回が初となる、古川、奥平、岡山、荒川、窪田の5名。 主人公・吉井の謎多き恋人・秋子を演じるのは、濱口竜介監督が第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員大賞)を受賞した『偶然と想像』の第1話「魔法(よりもっと不確か)」で主演を務めた古川。菅田との共演、そして大学の先輩にあたる黒沢監督の現場を経験した古川は、「不思議な後味の残る作品で、題名の『Cloud』が指す意味を考えながら、何度も台本を読みました。私が演じた秋子も、始終違和感の付き纏うミステリアスな役だったので常に手探りでしたが、現場で黒沢監督とやり取りしながらその陰影をつけていき、その過程を楽しみながら、感覚を研ぎ澄ませて演じました」と撮影を振り返った。 吉井に雇われたバイト青年・佐野を演じるのは、長澤まさみの息子役として出演した俳優デビュー作『MOTHER マザー』で第44回日本アカデミー新人俳優賞を受賞した奥平。本作の出演にあたって奥平は、「黒沢監督の演出の元、自分で佐野を表現する事が難しい時もありましたが、同時にとても楽しく、自分の中ですごく勉強になった現場でした。共演させていただいた先輩方とお芝居するのも、お芝居を見るのもとても楽しくて、短い時間でしたが濃密な撮影期間を過ごせたと思います」と語った。 ネットカフェで生活する男・三宅を演じるのは、菅田とは10代の頃から親交があり信頼を寄せ合う間柄で、主演映画『笑いのカイブツ』でも共演した岡山。今回の出演に際して岡山は「菅田さんをはじめ、尖った個性を持つ皆さまとの共演、とても興味深い経験でした。黒沢監督の世界に閉じ込めてもらえた事、夢うつつを行き交うような撮影の日々は、今思い返しても少しだけ宙に浮いていたような奇妙な時間で、とても思い出深いです」と振り返った。 吉井が働く工場の社長・滝本を演じるのは荒川。本作への出演に関して荒川は「実はまだ作品が完成してないので観てないのですが…初めての黒沢組参加です! 皆さんご存知かと思いますが名前に黒が入ってますね。で名前は清です。不思議ですね…そう! まさにこの映画『Cloud』です。あー! デッカいスクリーンで早く観たい!!」と黒沢組初参加への期待を込めたコメントを寄せた。 吉井を転売業に誘う先輩・村岡を、映画『ある男』で第46回日本アカデミー最優秀助演男優賞をはじめ数々の助演男優賞を受賞した窪田が演じる。窪田は、今回の出演について「黒沢監督が描く人間の悍ましさに寒気がしました。ストレス、ほんの些細なキッカケで人は簡単に悪意に呑み込まれる。ネットやSNSでは顔も感情も隠せるし、文字や数字の羅列だけで、知らない間に人の気持ちを踏み躙ってるかもしれない。現代人の心の問題を、鋭い切れ味で教えてくれる映画だと思います。ぜひ劇場で体感してもらいたいです。 」と本作の魅力を語った。 また、奥平、荒川は、菅田と初共演、古川はドラマ『コントが始まる』(日本テレビ系)、岡山は『笑いのカイブツ』、窪田は『銀魂2 掟は破るためにこそある』以来の共演となり、黒沢清監督の演出をうけるのは、菅田と共に全員初となる。 公開されたキャラクター写真では、秋子(古川琴音)、佐野(奥平大兼)、三宅(岡山天音)、滝本(荒川良々)、村岡(窪田正孝)が“何か”に対してガンを飛ばしている姿が捉えられている。 コメント 古川琴音(秋子役) 黒沢監督をはじめ、錚々たる共演者の方々、プロフェッショナルなスタッフの皆さんの中に参加できたこと、心の底から嬉しく光栄でした。 不思議な後味の残る作品で、題名の『Cloud』が指す意味を考えながら、何度も台本を読みました。私が演じた秋子も、始終違和感の付き纏うミステリアスな役だったので常に手探りでしたが、現場で黒沢監督とやり取りしながらその陰影をつけていき、その過程を楽しみながら、感覚を研ぎ澄ませて演じました。 奥平大兼(佐野役) まず、この作品の台本を読んだ時に、自分が演じる佐野という役についてどのような人物なのかを読み解く時間が楽しかったです。 実際の現場では、黒沢監督の演出の元、自分で佐野を表現する事が難しい時もありましたが、同時にとても楽しく、自分の中ですごく勉強になった現場でした。共演させていただいた先輩方とお芝居するのも、お芝居を見るのもとても楽しくて、短い時間でしたが濃密な撮影期間を過ごせたと思います。 岡山天音(三宅役) 菅田さんをはじめ、尖った個性を持つ皆さまとの共演、とても興味深い経験でした。黒沢監督の世界に閉じ込めてもらえた事、夢うつつを行き交うような撮影の日々は、今思い返しても少しだけ宙に浮いていたような奇妙な時間で、とても思い出深いです。 黒沢監督が作り出す「Cloud」の世界に、是非とも皆様、迷い込んでいただきたいです。 荒川良々(滝本役) 実はまだ作品が完成してないので観てないのですが…初めての黒沢組参加です! 皆さんご存知かと思いますが名前に黒が入ってますね。で名前は清です。 不思議ですね…そう! まさにこの映画『Cloud』です。あー︕デッカいスクリーンで早く観たい!! 窪田正孝(村岡役) 黒沢監督が描く人間の悍ましさに寒気がしました。 ストレス、ほんの些細なキッカケで人は簡単に悪意に呑み込まれる。 ネットやSNSでは顔も感情も隠せるし、文字や数字の羅列だけで、知らない間に人の気持ちを踏み躙ってるかもしれない。 現代人の心の問題を、鋭い切れ味で教えてくれる映画だと思います。ぜひ劇場で体感してもらいたいです。
リアルサウンド編集部