<解説>「9ボーダー」三女役好演の畑芽育 芸歴20年超えの22歳 ここ1年で主演ドラマ3作、過去に味わった悔しさバネに
過去のインタビューでは「小さなころからコツコツとやってきて『自分が思い描いていた人生じゃなくなるんだろうな』と、ちょっとあきらめていた瞬間もあって。でも、今、こうやって皆さんのおかげでここまで連れてきてもらえて『小さなころからやってきてよかったな』と。子役のときに、悔しい、苦しい思いをして、いろいろなものを見てきてよかったな、と思っています」と話している。
◇もどかしい気持ちも悔しい気持ちも、いっぱい経験していくべき
一方で畑さんは、現状を「今までに感じてきた悔しい思いやつらかった思いを発散していくターン」と位置づける。
今年4月1日にカンテレ・フジテレビ開局65周年特別ドラマとして放送された「GTOリバイバル」の生徒役を経て、放送中の「9ボーダー」では、ゴハン作りやDIYするのが大好きだけど「低体温」気質という三女・八海を好演している。
透明感や少女性といった畑さん自身が元来持ち合わせている魅力を役ににじませつつ、「等身大」ともいうべきナチュラルなたたずまいで19歳の八海役を表現。木戸大聖さん扮する陽太への恋心を含めて「ほっとけない可愛さ」を劇中で振りまいている印象だ。
話題作への起用が続くが、以前にも「オーディションに落ちたときとか、そういう悔しい気持ちって本当にバネになるので、大切に、自分の心にとっておいてます」「浮ついた気持ちは全然ないので、もっともっと泥水をすすって、床をはいつくばって。これからも、もっといろいろな経験をしたい」と意欲的に語っていた畑さん。
「もっと成功も失敗も、もどかしい気持ちも悔しい気持ちも、いっぱい経験していくべきなんだな、と思います」という芯の強さで、ここからさらに俳優キャリアを積み上げていくことを期待したい。