A・サンチェスに続くFWが出てこない…… 南米予選“8位”スタートのチリ代表を包む停滞感
5試合で1勝のみと苦しい状況に
まだ2026ワールドカップ・南米予選はスタートしたばかりだが、チリ代表が苦しいスタートを切っている。 ここまで5試合を戦い、1勝2分2敗の8位スタートだ。3ゴールしか奪えていない得点力不足が気になるポイントで、頼れるアタッカーが不足している。 17日にはパラグアイと0-0で引き分けたが、このゲームでは変わることなくベテランFWアレクシス・サンチェスが背番号10を背負って先発している。34歳のサンチェスはチリ黄金世代を代表するプレイヤーではあるものの、さすがに全盛期を過ぎたとの見方もある。 次世代を引っ張る存在としては、24歳のFWベン・ブレアトンが注目されていた。イングランド2部のブラックバーンで2021-22シーズンに22ゴール、昨季も14ゴールと活躍し、今季からはスペイン1部のビジャレアルへ移籍している。ところが、ビジャレアルではまだ0ゴールと結果が出ていない。イングランド2部とはレベルも異なるだろうが、ブレアトンが停滞となれば前線の世代交代も厳しくなる。 他には国内のウニベルシダ・カトリカでリーグ戦11ゴールを挙げるFWアレクサンデル・アラベナ、レオンでの活躍からロシアのCSKAモスクワへ移籍したFWビクトル・ダビラといった選手も招集されているが、いずれもワールドクラスとは言い難い。 今回のパラグアイ戦では国内の名門コロコロでプレイする18歳のFWダミアン・ピサーロを先発に抜擢する驚きの人事もあったが、結果はスコアレスドローだ。 チリはパラグアイ戦後に監督エドゥアルド・ベリッソも解任しているが、立て直せるだろうか。ワールドカップ2026年大会からは出場国が48に拡大し、それに伴い南米の出場枠も4.5から6.5に拡大している。2018、2022年大会と2大会続けて出場を逃しているチリにとってはチャンスだが、今の8位ではそれも叶わない。 世代交代を含め、チリにはまだまだ課題が残されている。
構成/ザ・ワールド編集部