安倍首相が第2次補正予算の編成指示 雇調金の上限1日1万5000円まで引き上げ
安倍晋三首相は14日に官邸で行った記者会見で、新型コロナウイルス対策として第2次補正予算案の編成に着手すると述べ、従業員を休ませた企業の賃金支払いを支援する「雇用調整助成金」の上限を1万5000円まで引き上げる方針を示した。 【動画】安倍首相が会見 39県の「緊急事態宣言」解除を表明
雇用されている人が直接申請できる給付金も
政府はこれまでに事業規模で約117兆円の補正予算を組み、4月30日に成立したが、新型コロナウイルスへの対応が長期化することを見据え、このウイルスを前提とした生活や経済活動といった「新しい日常」を国民の協力の下でつくり上げていくために「もう一段の強力な対策が必要だと判断した」と述べ、第2次補正予算を編成する意向を示した。 雇用調整助成金はこれまで1日の上限は8330円だったが、特例的に1万5000円まで引き上げるとした。安倍首相は「世界でもっとも手厚いレベル」だと胸を張った。 雇用調整助成金をめぐっては事業主が申請せず、従業員が受け取れない問題が指摘されていたが、「雇用されている人が直接申請でき、直接お金を受け取れる新たな制度を創設する」ことも明らかにした。 さらに、家賃負担を軽減するための給付金も新たに創設するほか、感染防止対策などコロナ時代の事業展開を支援するために最大150万円の補助金なども設け、中小、小規模事業者の事業継続を後押ししていくとした。 5月1日から受け付けを開始した「持続化給付金」については、「1週間で8万件余りの中小企業、個人事業主に1000億円を超える現金を届けている」との実績も紹介した。