ロッテ・石川歩が669日ぶりの白星 2年ぶり復帰戦で「おかえり」の声を背に5回3安打無失点
(パ・リーグ、ロッテ7-0オリックス、10回戦、ロッテ7勝2敗1分、30日、ゾゾマリン)再び背番号12として戻ってきた。育成から支配下選手に復帰したロッテ・石川歩投手(36)が、2022年9月13日の日本ハム戦以来656日ぶりに1軍登板を果たした。 「(リハビリ期間は)自分の体を見つめなおすいい機会だった。状態は良かったり悪かったりですが、肩とかは不安なくきた」 上空は13メートル以上の強い風が吹く中で、巧みな投球術だった。一回は1死から森に中二塁打を浴びたが、続く太田は外角低めの直球で右飛に抑え、西川は全6球を低めに制球を集めて見逃し三振に打ち取った。直球だけでなくカーブ、カットボール、シンカーとうまく高低に投げ分けた。 昨季は開幕投手に選ばれながら右上肢のコンディション不良で離脱。1軍登板なしで終え「試合には投げられていましたが、これで投げていてもという状態だった。これ以上は悪くはならないだろう」と昨年10月に右肩手術を受けた。今季は育成契約からスタート。順調にリハビリをこなし4月に実戦復帰を果たすと、2軍で8試合登板、2勝0敗、防御率1・08。状態を上げて、6月24日に支配下選手に返り咲いた。 2016年には最優秀防御率に輝き、通算76勝を誇る右腕。球場では待ち望んでいたファンたちから石川歩のタオルが多く掲げられ「おかえり」の声が響いた。 一回にドラフト1位・上田(明大)の2点適時打で先制。三回には田村の犠飛で加点した。石川歩は5回3安打無失点の好投で救援陣に後を託した。打線は石川歩の降板後も攻撃の手を緩めず、六回に藤原の適時打、七回に岡の2点適時打、八回にはポランコの10号ソロでダメを押した。2番手以降の横山、沢村、西村、広畑もきちんと「0」でつないだ。 石川歩は2022年8月31日のソフトバンク戦以来、669日ぶりの白星をつかんだ。