【相撲人気好調】元関脇・豊ノ島が解説「大相撲夏場所はこの力士たちがアツい!」/『MonoMaxお相撲同好会』
大相撲をこよなく愛する編集部スタッフたちが、さまざまな角度から大相撲の魅力をお伝えする新連載「MonoMaxお相撲同好会」。 ⇒【写真】「大相撲夏場所の注目力士」を語る豊ノ島 記念すべき初回は、元関脇で現在はタレントとして活躍中の豊ノ島さんが登場! 5月12日に初日を迎えた夏場所の注目力士と場所の展望について伺いました。チケット販売開始からすぐに売り切れてしまうほど活況に沸く大相撲。お相撲ファンはもちろん、ビギナーの方も、夏場所がさらに楽しめるお話が満載です。(本記事は4月26日時点での情報を元に取材をしています)
【1】スピード出世で小結に! 伸びしろが楽しみな「大の里」
豊ノ島 新入幕した今年の初場所で11勝して先場所でも11勝。しかも二場所続けて優勝争いに絡むという。まわりの期待も大きいですが、期待通りの成績を残していますね。 お相撲同好会 大の里関の強さの秘密は何でしょうか? 豊ノ島 まず、身長192cmという恵まれた体格ですね。そして前に出る圧力もあります。でも、まだ伸びしろがあると自分は感じています。土俵際で体の寄せ方に若干甘い部分があるんです。そこをこれから鍛えれば、勝てる力士がいなくなるかもしれません。そう思わせるほどの力を感じます。 お相撲同好会 “若干甘い部分”というところを、もう少し詳しく聞かせてください。 豊ノ島 相手に対しての距離の詰め方が甘くて、体が先に出ていっちゃうみたいな部分があるんです。だから、スピードのある小兵力士と対戦したとき、土俵際まで追い詰めたところでうまくかわされるという負け方が多いんですよ。相手が横に回ろうとしたときに、これまでは手だけで(相手に追いついて)いこうとするんですが、それを腰も一緒についてきて相手に密着できるようになれば、逆転技をさせないという完璧な状態になってくるんじゃないかな、と思います。
【2】センスは随一! 新入幕の「時疾風」
豊ノ島 自分が所属していた時津風部屋の力士にも注目しています。体は大きくないですが柔軟さはあるし、相撲のセンスは部屋の所属力士の中でも抜けていますね。 お相撲同好会 時疾風関のどんなところに相撲センスを感じていらっしゃいますか? 豊ノ島 相手との距離の取り方とか、うまく相手の圧力をかわすタイミングとかですね。あと、彼の相撲は投げが独特というか。上手投げと上手出し投げを合わせたような感じで、相手の力を利用して円を描くように投げるんです。相手の力をよく見て投げながら体を寄せていくみたいなところが巧いですね。ただ、センスが邪魔して不利になるようなことをしてしまったり、今のセンスではさばききれない圧力に屈してしまったりすることもあるのですが。 お相撲同好会 豊ノ島さんの弟弟子にあたりますが、時疾風関はどんな方ですか? 豊ノ島 あまり兄弟子の前で自分を出すタイプではないと思いますね。きっと照れ屋なんだと思います。でも、時々恥ずかしそうにしながら冗談を言ったりしますよ(笑)。