ワッキー、舞台「MOTHERマザー~特攻の母 鳥濱トメ物語~」で初プロデューサー
お笑いコンビ「ペナルティ」のワッキー、タレントの浅香唯がこのほど、舞台「アース製薬100周年presents 『MOTHERマザー~特攻の母 鳥濱トメ物語~』」(東京・新国立劇場、来年3月19~23日)の合同取材会を行った。 大東亜戦争末期の時代に特攻隊員から“母”と慕われた鳥濱トメの半生を描いた作品。当時、特攻隊員たちが出撃前に連日訪れた軍指定食堂「富屋食堂」を舞台に人間模様を描いた。浅香は鳥濱トメとして主演を務める。今作は2009年から公演を重ねており、ワッキーは2013年に出演。特攻隊員役を務めていたが、今公演で初めて出演とプロデューサーを兼務する。 プロデューサーとしてスポンサーを集めるためにスーツを着て、各社を行脚したというワッキーは「戦後80年を迎える。自分の中で、お笑い、サッカー、今作『マザー』が仕事の柱となっている。世の中から戦争が亡くなったとしても、僕が死んだとしても、この舞台は伝えていかなくてはならないと思っている」と熱い思いを語った。アース製薬の特別協賛も、ワッキーみずから交渉に当たったという。 鳥濱トメとして3回目の主演を務める浅香は「おとぼけキャラが多い中、私がこの役を演じて良いのか迷ったときもあった。でも、ワッキーさんからの熱意に押し切られて」と出演理由を明かしつつ「この舞台の稽古に入った瞬間、当時の時代に経験したことがないけど、戻ることができる。常に新しいトメさんが生まれてくる」と手応えを口にした。 命を題材とした舞台ゆえに、今公演には別の思いも宿る。入浴中の不慮の事故で6日に急死した女優で歌手の中山美穂さん(享年54)と同じ85年デビューの同期である浅香。突然の訃報について「みんなが衝撃を受けた。言葉にしなくとも、関わりを持っていた。前を向いて美穂ちゃんの分までがんばりたい」と決意を新たにした。
報知新聞社