「俺の全盛期は70代だった」 “若大将”加山雄三が「攻めの姿勢」に転じた心境を生き生きと語る
加山雄三が生まれたのは1937年4月11日。今年で若大将は87歳になると聞けば、感慨を覚えるファンも少なくないだろう。映画「若大将シリーズ」、「君といつまでも」等の若い頃のヒット曲、そして中年期にも「サライ」と、長いキャリアの中には何度もピークといえる瞬間があった。 【写真を見る】若返ってる? 87歳になる加山雄三が「攻める」と誓った“年齢”にも驚愕 〈実際の写真〉
しかしここまでの人生を振り返り、本人は「俺の全盛期は70代だった」と語っているのだ。 なぜか。その理由はそのまま、「永遠の若大将」であり続けられる理由とつながっている。 新著『俺は100歳まで生きると決めた』から、「70歳から攻めの姿勢に転じた心境」を語った部分を見てみよう(以下、同書より抜粋・再構成しました) ***
「攻める」と誓った70歳
これからの人生は攻めよう。70代に入ったころに思った。きっかけはなんだったかな? 70歳になったとき、せがれたちがお祝いパーティーをやってくれたんだ。親しい仲間たちを集めて、みんなでおいしいものを食べた。ありがたいなあー、と思った。あのときに攻めようと思ったのかな。 守りに入らずに攻めなくてはいけない。それは、ずっと思っていた。若くて身体が元気なころは、意識しなくても、どんどんいく。無理がきくからね。でも、70くらいになると、前に進む意識を強く持たないと、攻められない。実は、いつでも攻められるように、身体はけっこう鍛えていた。俺の職業は、ある程度スケジュールをコントロールできる。トレーニングする時間はつくれたんだ。 俺がもし会社員だったら、70といえば、とうに定年退職した年齢だろ。でも、俺は勤め人じゃないからさ。やるかやらないか、自分で決めなくちゃいけない。じゃあ、どうするか? 自分に問いかけた。 すると、力がわいてきた。 「よし、これから5、6年また頑張ってみよう!」 そう思ったのが70歳だった。あのとき、まわりのスタッフにも言ったんだ。 「俺は、これからもやる」 すると、みんなは驚くわけでもなく、はいはい、ってね。次々とアイディアを出してくれて、動き出した。