「さくらひめ」の地酒 シンガポールへ【愛媛】
県オリジナル品種のデルフィニウム、「さくらひめ」の酵母を使った愛媛の地酒を売り込もうと、県などが先月、シンガポールで地酒をPRしました。 地酒は「愛媛さくらひめシリーズ」と名付けられ、酵母の味わいや香りの違いから「トロピカル」や「クリア」など4つのタイプに分類されます。 県と県酒造組合が協力し、現在、県内23の蔵元が「さくらひめ」の酵母を使ってそれぞれの日本酒を作っています。 県や酒造組合などは、この日本酒の販路拡大を目指して先月24日から26日にかけてシンガポールを訪れ、現地で開かれた「日本の食」に特化したイベントに出店したほか、現地の飲食店でPRし、流通関係者へセールスしました。 国税庁によりますと、シンガポールは日本産の酒類の輸出額が去年約77億円と、上位10位以内に入る主要な輸出先となっていて、このうち日本酒は15億円あまりを占め、県では、今後もこの市場が伸びていくと見ています。 一方で、県内の蔵元はそれぞれの製造量が少ないため、出荷を個々に行うと輸送コストがかかることが課題となっていて、酒造組合が出荷をとりまとめるなどの工夫も行うとしています。 県では、「愛媛さくらひめシリーズ」の売り上げ目標を、来年度末までの3年間で国内外であわせて2億2000万円としていて、今後も販路拡大を行っていくとしています。