北上D・M・C完成 鉄鋼加工、販売 アイ・テック 東北最大の拠点工場【岩手】
鉄鋼販売大手のアイ・テック(本社静岡市、大畑大輔社長)が北上市和賀町の後藤野工業団地に建設を進めていた新工場「北上D・M・C」が完成し28日、現地で竣工(しゅんこう)式が行われた。東北最大級の拠点工場として鋼材の加工、販売を総合的に展開。10月に設備を搬入し、順次稼働する。 竣工式には同社と県、市、施工業者ら約60人が出席。大畑社長は「本格的な東北進出への第一歩だ。今までしたことのない加工、販売、ユーザーの維持確保と新たな挑戦ができる。お客さんのニーズを採り入れ、皆さんと手を携え北上を拠点に飛躍していきたい」とあいさつ。藤原崇衆院議員、八重樫浩文市長らと共にテープカットした。 大久保裕之常務執行役員東北ブロック長が「新工場は安全、挑戦、環境の三つのテーマで運営する。脱炭素、(太陽光、風力などの)発電システムへ積極的に投資し船舶輸送、鉄道輸送でCO2削減にも取り組む」と所信表明した。 新工場は鉄骨造平屋建ての工場と、鉄骨造2階建ての事務所で構成。敷地面積9万2816平方メートル、延べ床面積3万5480平方メートル。土地取得、工場建設などを含めた総事業費は約82億円。従業員は34人で、大半を地元から採用した。設備を10月から搬入し、11月中旬ごろ本格稼働する。