マリア・ドゥエニャス、パガニーニらのカプリースを録音した新作を発表
2021年にメニューイン国際コンクールで優勝、2023年にドイツ・グラモフォンからのデビュー・アルバムを発表したスペインのヴァイオリニスト、マリア・ドゥエニャス(María Dueñas)が、新作『パガニーニ:24のカプリース 他』を2025年2月14日(金)に発表します。アルバム収録曲「クライスラー:ウィーン奇想曲 作品2から 第2楽章:Andante con moto」が先行配信されています。 新作では、“ヴァイオリンの鬼神”といわれるパガニーニの難曲「24のカプリース」をメイン曲に録音。この作品は、パガニーニが自身と仲間の演奏家のために、ヴァイオリン技術の研究と練習を目的に書いたと言われています。ドゥエニャスはこの作品を軸に、アルバム後半ではサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」をはじめ、クライスラーやサラサーテ、そして現代作曲家のセルベリョなど、19世紀から21世紀にわたる6人の作曲家による10種類の「カプリース」を録音。さらに、ドゥエニャスが世界初演を行なった同郷スペインの作曲家、ガブリエラ・オルティスによる新曲「De cuerda y madera」(縄と木)の世界初録音も収録しています。 ドゥエニャスは新作について「パガニーニの『24のカプリース』は、すべてのヴァイオリニストにとって画期的な曲です。『カプリース』と聞けば、すぐにパガニーニを思い浮かべますが、サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』からセルベリョのような現代作曲家の作品まで、『カプリース』は他にもたくさんあります。様々なヴァイオリン作品から生まれたディテールが、このようにしてひとつになることを表したいと思いました。また、『カプリース』には、色彩とダイナミクスの大きな幅があるので、即興的な感覚もあります。花火のように派手な超絶技巧だけではなく、狂詩曲のような自由さ、彩り、そして創造性が求められ、ヴァイオリンが実に魅力的な楽器だということを示してくれるジャンルです」とコメントしています。 なお、ドゥエニャスは2025年9月にNHK交響楽団と共演。「NHK交響楽団 定期公演 プログラムB」にて、デビュー・アルバムに収録されている「ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61」を披露する予定です。