「小さな一歩だけど」地震と豪雨被害のスーパーで仮営業がスタート 復旧作業員やボランティア向けのキャンプスペースも
9月の豪雨では、石川県輪島市町野町に唯一あるスーパーマーケット「もとやスーパー」は浸水などの大きな被害を受け、休業を余儀なくされていました。多くの支援を受け、ようやく店の仮オープンにこぎつけ、本格的な営業再開に向けた一歩を踏み出しました。 【写真を見る】「小さな一歩だけど」地震と豪雨被害のスーパーで仮営業がスタート 復旧作業員やボランティア向けのキャンプスペースも 町野巧巳記者リポート 「おとといから仮営業がはじまったもとやスーパーです。商品はまだ少ないですがお客が次々と訪れ、住民たちの憩いの場となっています。」 買い物客 「今天気いいからあったかいと思って出てきたのに風冷たかったからこないだまで目付とったマフラーを」 ■元日の地震後も営業していたが、豪雨で浸水し休業 「仮店舗」という看板が掲げられた店には、地元の住民が訪れていました。 もとやスーパーは元日の地震のあとも、地域住民の心の拠り所として営業を続けてきましたが、9月の豪雨で店の中が水に浸かったため、休業を余儀なくされました。 豪雨から50日余りが経ち、片付けの済んだ店の一角に11日、商品が並び仮営業がスタートしました。 スペースは店全体の6分の1ほど、品数はこれまでのおよそ50分の1に過ぎませんが、住民は町野地区唯一のスーパーの再開を心待ちにしていました。 ■「町野町で生活していくには必要、なければ困る」 買い物客 「生活していくには必要なければ困る。輪島も能登町も時間がかるしここはいつも利用しとったからね」「いいですよ、買いやすいし次から次へと新しいもの入れてくださるしありがたい」 11月30日の本格営業再開となりわい再建に向けて、新たな一歩を踏み出したもとやスーパー。 ■「まちのまんなか」復旧作業員やボランティアのキャンプスペースに もとやスーパー 本谷一知代表 「商品を並べる作業を僕らもずっと毎日やってたんで、懐かしいなという気持ちと僕らも食べていかなきゃいけないんで小さな一歩ですけどよかった。こんなわずかな品揃えの中でも気持ちで買ってくださるのはあったかい土地柄だなと思う。今度は30日はね、お客さんをびっくりさせたい。安さや価格と商品力で」
本谷代表は、店のスペースを使って新たな取り組みにもチャレンジしようとしています。 もとやスーパー 本谷一知代表「ここを作業員さんやボランティアに来たいって言う人に対してのキャンプスペースにしたい。冬場でもある程度寒さをしのげるような感じでテントを張りたい」 キャンプスペースは無料で、12月上旬から施設を稼働させたい考えです。 スーパーの経営だけではなく、今後の地域の将来像を見据えた取り組みが動き出しています。
北陸放送