「坂本龍一|音を視る 時を聴く」(東京都現代美術館)開幕レポート。大型インスタレーション一堂に
50年以上に渡り、多彩な表現活動を通して、時代の先端を常に切りひらいてきた坂本龍一 (1952~2023)。その大型インスタレーション作品を包括的に紹介する日本初かつ最大規模の個展「坂本龍一|音を視る 時を聴く」が東京都現代美術館 で開幕した。ゲストキュレーターは難波祐子、担当学芸員は森山朋絵(東京都現代美術館学芸員)、学芸スタッフは原田美緒(東京都現代美術館学芸員)。 坂本は90年代からマルチメディアを駆使したライブパフォーマンスを展開し、2000年代以降は様々なアーティストと協働。音を展示空間に立体的に設置する試みを積極的に思考、実践してきた。本展は、生前坂本が東京都現代美術館のために遺した展覧会構想を軸に、坂本の創作活動における長年の関心事であった音と時間をテーマに、未発表の新作を含む没入型・体感型サウンド・インスタレーション10点(+スペシャルコラボレーション、アーカイヴ特別展示)を美術館屋内外で展開するものだ。
文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)