ピレリ、“異常なアスファルト層”を指摘―F1中国GPの「奇妙な」路面に驚きの声
新型コロナウイルスの流行で4年間中断していたF1中国GPだが、上海のトラックの再舗装と修復作業の詳細にズームインした時、F1界全体が驚きを隠せなかった。 ●【2024F1第5戦中国GP】全セッションの結果、タイム差、周回数 各チームが中国に到着する前に、アスファルトの再舗装が行われたとの報道があった。その一方で、最悪のバンプを滑らかにするために特定のセクションだけが修復されたという報告もあった。 「トラックは再舗装されたのではなくて、ペイントされたようだね。これがグリップにとってどういう意味を持つのかはわからない」と3冠のマックス・フェルスタッペンは語った。 フェラーリのシャルル・ルクレールは自分の目で見たものを「何か奇妙なもの」としか表現できなかった。 さらに悪いことに、レイアウトの一部だけが、通常の目に見える小石やでこぼこをカバーするラバー状の液体アスファルト層で「塗装」されているように見えた。 F1公式タイヤサプライヤーであるピレリでさえも驚きを隠せなかった。FIAも同様で、大会前のテクニカルレポートでは地元オーガナイザーの奇抜な解決策には触れていない。 「実際にはまったく問題ないのかもしれない、いずれわかるだろう」とルクレールは付け加えた。 その後、FIAの広報担当者は、ところどころに敷かれた層は「アスファルトを保護し、石が所定の位置に保たれるようにするため」であり「グリップ力が高まることが期待される」と問い合わせたジャーナリストたちに語った。 上海のサーキットはF1休止期間中にF1開催に必須の「グレード1ライセンス」を失い、その結果、一部のバリアや細部の補修工事が必要になった。 実際、フリー走行1回目を走り出した時、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)やルイス・ハミルトン(メルセデス)が止まりきれずにコースアウトするシーンが映されていて、走行後もほとんどのドライバーたちがグリップしない路面に不満を述べていた。 ■ピレリ、異常なアスファルトの層のおかげで面白く ピレリのチーフエンジニアであるシモーネ・ベラは、初日を終えて驚きのアスファルトについて次のように語った。 「Q3で雨が降ったおかげで、インターミディエイトが僅差の戦いの中でどんな走りができるかを見ることができ、上海の異常なアスファルトにもかかわらず、挙動はかなり良かった」 「実際、ここ数カ月でアスファルトの層が追加されたことで、ウェットコンディションではさらに滑りやすくなり、ドライバーのスキルが試されることになった。その結果、実に見応えのあるセッションとなり、ドライバー自身も含め、誰もが面白いと感じたと思うよ!」