新戦力加入の神戸 DF酒井「大迫と得点王争い」に期待 FW宮代も「そうなったら優勝する」
J1連覇を目指す神戸は3月2日に柏をノエビアスタジアム神戸に迎え、『神戸新聞デー』と銘打たれたホーム開幕戦に挑む。元日本代表DF酒井高徳(32)と、川崎から移籍したFW宮代大聖(23)がこのほど、デイリースポーツのインタビューに応じた。昨年限りだった契約を更新し、今季副主将を務める酒井は、既存戦力と新戦力の相乗効果を予測。FW大迫勇也と宮代の「得点王争い」に期待をかけると、宮代も「そういう状況が起きれば確実に優勝できる」と答えた。 【写真】32歳アグレッシブすぎる競り合い 驚異の肉体が支えている -昨年優勝した盤石のレギュラーに新戦力を加えた。吉田孝行監督も「戦術のベースは変わらないが、戦力に厚みを増した」と話していた。磐田との開幕戦(2月24日・ヤマハ)でも持ち味を発揮して2-0で快勝した。 酒井「元々特徴ある選手が多いチームで、加入した選手は各ポジションで自分たちのサッカーに合うタイプが多い。大聖はパワフルでサコ(大迫)らと組んだ時の力強さが頼もしい。新戦力が強さを発揮できるように、僕は後ろ(DF)の選手なのでサポートしたい」 -宮代選手が感じる神戸の印象は。 宮代「ゴウくん(酒井)含めて最前線でやってきた選手ばかり。刺激があり充実している。意識しているのは自分のプレーを出すこと。合わせるよりも逆に合わせてもらうというか。経験ある選手なのでスムーズにフィットするかなと思う。自分のプレーを理解してもらい、微調整で合わせるという気持ちで入っている」 -宮代選手は日本代表も狙える。元日本代表が多く在籍するチームでどんなものを吸収したいか。 宮代「やっているレベル、意識しているレベルが違う。サッカー以外も自分と向き合う時間が多い。そういうプラスアルファを吸収したい」 -酒井選手から見て宮代選手はどんな期待が持てるか。 酒井「これまで対戦した時、出て来られると嫌な選手だった。昨年の神戸は途中交代の後、変化が起きることはあまりなかったが、そういう(変化の)選択肢になれる存在。最初から出ても自分の良さを出せるし、また違った味が出せる。あとはサコとかヨッチ(武藤)とか、FWで目標にできる選手がいると思うので、どんどん自分を出して。サコと得点王争いをしてくれたらと思う」 -大迫選手は昨年の得点王でMVP。酒井選手から宮代選手に得点王争いのご指名が。 宮代「そういう状況が起きれば確実に優勝できる。そういう状況になればなるほど、チームがいい状態ということ。そうなったら優勝すると、みなさんに思っていただいたら」 -柏戦は『神戸新聞デー』と銘打たれている。酒井選手が2019年8月に加入以降、このイベントでは2勝2分で無敗。ぜひ「マン・オブ・ザ・マッチ」の賞金100万円を狙って。 酒井「それは大聖が」 宮代「おいしいところを(持って行きたい)」 -酒井選手は神戸在籍6年目。今年は契約延長のタイミングだった。 酒井「はい」 -神戸という土地はどんな位置づけか。 酒井「公私ともに充実した年月を送れている。生活にも、チームの結果も満足している。やりがいあるチームメートがいて、素晴らしい日々を過ごしている」 -優勝して、魅力あるチームということで宮代選手らも移籍。ワクワク感が自身も神戸でプレーを続ける決断になったか。 酒井「そうですね。(宮代が)来るのは知らなかったが」 -宮代選手は神戸に住むのは初めて。印象は。 宮代「すごく過ごしやすい。景色がいいし、海も山もあって、どこへ行くにも車ですぐに行ける」 -沖縄キャンプで、趣味を見つけるのが目標と話していた。神戸はゴルフをする選手も多い。 宮代「ゴルフはちょっとかじったが、あまりセンスがなかったです」 酒井「僕も一緒(笑)」 宮代「負けるのが悔しい。紳士のスポーツと言われるので、悔しさを出したら紳士じゃなくなる。だから行けないです」 -酒井選手はコーヒーをたしなむ(弟の高聖さんが神戸市東灘区でカフェ「Alster&Garten」を経営するなど、コーヒーに詳しい)。 宮代「コーヒーはゴウくんの店に行ってみたいし、家の近くにもいろいろある。カフェ巡りとか?」 酒井「カフェ巡りじゃなくて、コーヒーがおいしいところに行くんだよ。他の人がリサーチしているものは、もうだいたい知っている。おいしそうなところを僕に聞いて!」 宮代「はい。カフェ巡りにします」(笑) ◆酒井高徳(さかい・ごうとく)1991年3月14日、新潟県出身。新潟の下部組織で育ち、09年3月にJ1初出場。新潟から12年にドイツのシュツットガルトに移籍した。15年夏に加入したハンブルガーSVでは主将も務め、19年8月に神戸入り。14年ブラジル、18年ロシアの2大会連続でW杯日本代表。昨年までJ1通算219試合で6得点。176センチ、74キロ。 ◆宮代大聖(みやしろ・たいせい)2000年5月26日、東京都港区出身。川崎の下部組織で育ち、18年は第2種登録選手として川崎のトップチームに登録。19年に山口に期限付き移籍、21年に徳島に期限付き移籍、22年は鳥栖に期限付き移籍。23年に川崎に復帰し、今季から神戸。J1通算100試合で24得点。178センチ、73キロ。