投資信託を購入します。投資信託の購入で為替ヘッジの「あり」と「なし」、どちらがいいのでしょうか? それぞれのメリット・デメリットは?
影響を必ず回避できるわけではない
いくら為替ヘッジをしていても、完全に為替の影響を回避できると保証されているわけではありません。その理由は、為替予約はあらかじめ期日と金額を決定しておかなければならず、もし期日までに外国資産の価格に変動があると、金額にその分のズレが生じるからです。 また、本稿前半で書いたように、為替ヘッジのためには先物取引や信用取引を行いますので、それ相応のコスト(為替ヘッジコスト)が必要となり、そのコストの影響で資産が減る可能性も否定できません。 海外資産で運用する投資信託では、目論見書に必ず為替ヘッジありかなしかが記載されています。また、両方の設定がある商品の場合、商品名にヘッジありかヘッジなしかの記載がされています。
最終的にはご自身のリスク許容度次第
投資信託のリスクは債券以上株式未満ですが、海外の商品に投資している投資信託はそのなかでも比較的リスクが高い商品になります。ご自身が商品だけでなく為替の影響に対してリスクを許容できる、あるいは今後円安に進むと考えるのであれば、ヘッジなしの商品を買うことを検討してもよいでしょう。 しかし、そうでない場合は、ヘッジありの商品を考えるという選択も検討することになります。これらの商品も、最終的にはご自身のリスク許容度に合わせて購入しましょう。 執筆者:田久保誠 田久保誠行政書士事務所代表
ファイナンシャルフィールド編集部